第39話 スパチャ解禁配信
ついに来た…
配信者には欠かせないスパチャ、いわゆる投げ銭と言われるもの。
ようやくそれが解禁されたのだ。
夜音はそれを聞いて喜んでいた。
だが彼女はさらっと
「じゃあ私の最高金額の4000万を超えてね」
そう言って、にやりと微笑んでいた。
悔しいので勝ちたい!
なので、解禁配信をしないといけない。
そう思い俺は配信画面を付けた。
《スパチャ解禁しました》
「こんしろ~」
ー来たああ
ーついにか
ー長かった
ーいや早かったわ
ー早すぎ
「今回はなんと!スパチャ解禁します!!」
そう言って、俺は配信画面の右下の方にある、スパチャを許可するボタンをオンにした。
「さて、スパチャも出来ることだし、何しようか…」
ー500/来たあああああああ
ー1500/ようやく貢げる
ー5000/大量にお金貯めてきた
ー4000/とりあえずゲームしよ?
ースパチャえぐいって
えげつない量のスパチャが流れてきた。
俺は流石に失笑しつつ、1つずつ返した。
そしてゲームをしようというスパチャを見つけた。
「4000円ありがとうございます!ゲームするかあ」
何をするか一瞬迷ったが、すぐに決まった。
「やっぱりend world練習か」
俺はそう言って、配信画面にゲームのロビー画面を出す。
このゲームのランクマは結構ランク帯の種類が多い。
一番上はヒーロー
その次がダイヤ
その下がプラチナだ。
俺は夜音や氷さんのおかげでプラチナまでは行けた。
だがこっからが昇格が難しい。
中でもヒーローは上位1000人だとか。
「ランク帯上げないとなあ」
おそらくHESKAL杯の出場選手の上位は皆ダイヤだろう。
現に氷さんも夜音もダイヤ上位に居た。
「下手だからとりあえずダイヤ行けたらいいところか」
ーあんたは最恐だよ
ーヒーロー行けそう
ーいつの間にか行ってそう
ー氷さんも引く
ー10000円/HESKAL杯に向けて意識していることはなんですか
「あ、10000円ありがとうございます!とりあえず立ち回り意識かな。
俺はエイムとか悪いから立ち回りで攻めないと負けそう」
ーエイム良いわ
ー悪くはない
ー立ち回りまで意識したら誰も勝てない
ー怖い怖い
「初動やっぱここつええわ」
相変わらずの過疎地を漁る。
やっぱり物資も強くて、敵も居ない。
安全地帯にも移動しやすいので完璧だと思う。
「あ、あれ敵じゃね」
俺はスナイパーに変えて敵を狙う。
「やれるわ」
そう言って俺は弾を撃った。
相手は俺に気が付かないままやられた。
ーどっかいた?
ー見つけられん
ー人間超えたか
「とりあえず安全地帯に入って、籠ろうかな」
俺はそう思い、空いてる家に入った。
「さて、雑談でもしますか」
ーなんでスナイパーとショットガン?
ー気になった
ー思った
ーサブマシンガンとか使わないんだね
「ああ、それは単純に当たりやすいから」
スナイパーは一発ごとに重い分、狙いやすく当たりやすい。
またショットガンは近距離戦においてエイムが合いやすい。
量で攻めるのも良いと思うが、俺は命中率の方が大事だと思っている。
「まあ、当たればいいし、みんなの好きな武器にしたら」
そう思って敵が居たが、コメント欄は雑談で盛り上がっているので、
コメントを返しつつ敵を狙う。
「これからしたいことはなんですか。俺はねえ……」
特に何も考え居なかった。
「とりあえずHESKAL杯頑張るかなあ。そっからは未定」
まあしいて言うならこんくらいだろうか。
これからそういうのは見つければいいと思っている。
ー裏で2キル止めて
ーゲームが背景
ーもうなんでもありや
俺は皆のコメントを返しつつ、狙えそうな敵はスナイパーで撃つ。
大体ヘッド当たるので、ワンパンで倒せる。
ちなみに安全地帯にはもう移動済みだ。
「まあ、なんだろうね。FPSの楽しさ伝えたいよね」
現にVRゲーマーだ。
VRでFPSして楽しむのもありだろう。
この楽しさを皆と共有できたらとは思っている。
「あ、後ろ」
急に後ろから足音がしたので、振り返ってなんとなくで撃てば、頭に命中した。
ーそうはならん
ー胴体すら難しいのにね
ー怖い
ーチートだろこれww
ー人力チーター
「なんでそんなに弾当たるんですか。えっとねヘッドで撃つっていうとき相手の体の高さは変わらないから、ひたすらヘッドラインを合わせる」
ー無理
ー理解できんかった
ー理解しようとはした
ー20年かかる
そう楽しくしていたらキルペースは悪くなくて13キルだ。
大体は雑談中に撃ったスナイパーで取った。
終盤戦もスナイパーで頑張ってみようかなそう思ったとき、1人の敵が空を飛んでた。
なんで飛んでいるのか考えるのは後回しだ。
「当たれ!」
1キル入った
ーは?
ーいやいやいや
ー対空とかあったのか?
ー初めて見た
ーこのゲームダントツで対空難しいのに
俺は気が付かないまま伝説をまた作りながら、終盤を迎えていた。
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