第6話


「あ、あの先輩」


「あ、あのえ、えっと」


「私です、先輩の後輩だった。花宮 夏です」


「あー、確かにそうですね」


「あの、出来ればそのタメ口でお願いできますか?」


「いや、今は俺の方が年下ですし」


「それでもです!!」


いや、俺の精神の問題



数時間前、俺はこの仕事先に復帰?した。今回の浮気の件で社員達は俺を相当心配してくれていたようだ。そして、当然過去の俺が来たことにみんな驚いていた。


「その、この会社でも先輩は頼れる先輩だったので」


「いや今はむしろお・・・私が教えて貰う立場ですし」


「それでもです!」

と言うか、押しつよ!!過去の花宮はこんなんだったかな??


ーーーー


そして、休憩時間


「あの、先輩」


「はい」

何歳か上の年上に先輩と呼ばれるのは変な気分だな。


「先輩、今の若い頃の先輩だから言えるのですが」


「はい?」


「私・・・先輩のこと好きです!!」


「ふぇ??」


「ずっと、言いたかったんです。ずっと」


「でも何故俺に」


「言う前に先輩が付き合ってしまったからです!!」


「・・・っ」

それはそうなのか、何だろう。状況が複雑すぎて、すごい嬉しいんだけど、すごく気まずい。

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