第28話 俺がポツンと一軒家に住む理由④

 俺は言い表せない感情に支配されていた。イーゼル、キャンバス、コピックそれぞれへの怒りと悲しみ、そして自分自身への憤り。何が悪かったんだ? どうすればよかったんだ? そもそも俺が悪いのか? 確かに俺の甘さが招いた結果だ。思えば初めて人の心を覗いた時、そのあまりの醜さと俺に対する嫌悪感に触れ、人の心を覗くことに恐怖心を持つようになった。あの時に思い知ったはずだ。この世界では他人を信じてはいけないと。

 俺はそんな他人から逃れ、色々なしがらみから解き放たれ、愛する者と自由に平穏に暮らしたい。そう思っただけだ。精いっぱい愛した。なぜ俺を裏切った? 

 俺は長年苦しめられた恨みをほんの少し晴らしただけだ。だが、その見返りに全ての権利を譲って城まで出てやった。なぜまだ俺を憎む? 

 俺を慕い、忠誠を誓ったのではなかったのか? 高い地位を与え、豊かな暮らしを与えてやったじゃないか? なぜ俺に欺く? 

 どうすればよかった? 

 どうすればいい?

 どうすれば俺の気持ちは晴れるんだ? 

 どうすれば俺の気が収まる? 

 もういい。お前らが俺を陥れるんなら受けて立ってやってやろうじゃないか。俺は復讐を誓った。

 

 キャンバス……アイツが全ての元凶だ。だが、どうすればアイツを生きながらに苦しみ続けさせられる? アイツには”スケープゴート”を掛けている。今この場で俺が手足を切断すればその効果は奴が身代わりとなり激痛に苦しむだろう。だが、そんな傷はすぐに魔法で回復させ、再び俺に復讐をしてくるだろう。奴には一度、この上ないほどの死の恐怖と激痛を与えている。その結果がこれだ。肉体的苦痛ではダメだ。

 ……まあいい。お楽しみは最後に残しておこう。それよりもまずは目の前のコイツだ! 何食わぬ顔で俺を欺き続けたこの男を懲らしめてやる。


「コピック……。お前はイーゼルが好きで今回の事を行ったのだな?」


「はい」


「お前はイーゼルを慕いながら、妻子を得たのは何故だ?」


「私も妻子は欲しかった。だからと言ってこの国最強の魔力を持つあなたからイーゼル様を奪うのは難しい。でも抱きたかった。子を宿していない女性から誘いを受ければ合法的にイーゼル様を抱くことが出来る。私は法に従ったまで。悪いことは一切していない」


「ふざけているのか? イーゼルは俺の妻だぞ? 子を宿していなくてもやっていい事と悪い事の分別もつかないのか?」


「殿下が悪いのですよ。子を宿すことのできなかった殿下が! 女性は皆、強い魔力を持つ子を何より望む。本来なら俺の魔力じゃ殿下ほどの子供を授けることは出来ない。しかし、殿下はイーゼル様に子を授ける事が出来なかった。俺はイーゼル様の願いを叶えただけです」


「……お前はイーゼルを抱ければよかったのか?」


「はい」


 俺はコピックに掛けていた”コンフェッション”を解いた。俺が悪いだと? 確かにこの国の法は強い子を産むためであれば不倫を悪としない。というよりそもそも不倫という文化がない。女性の意志や人権は護るが望めば強い魔力の異性を望んでもいいとされている。だからこそ、国王は妻となった女を外部に出さないのだ。俺は元々地球の日本から来た。倫理観や貞操観念がそもそも違う。

 イーゼルに目を遣る。意識がもうろうとしながら、その一部始終を見聞きしているイーゼルはもはや全ての気力を失ったようにグッタリと天井を見つめている。何かを呟いているようだが、声を封じているので聞こえなかった。


「法が許しても俺は許せない。お前の様な男には躊躇なく罰を与えられるよ。今までの俺が甘すぎたんだ……。そうだ。お前にぴったりの魔法がある。”インポテンツ”。これでもうお前は二度と性交できない。といっても俺が考えた”インポテンツ”は起たないわけじゃない。勃起すると激痛が襲う」


 俺はコピックの股間に向かって両手を合わした。


「お前はもう二度と女を抱けない。性欲を持つことさえ許されない。どんなにしたくても痛みでのたうち回ることになる。毎朝お前の家からは悲鳴が上がるだろう。欲情はするだろうが必死で我慢することだ」


「で、殿下? ご冗談を……。って、え? あれ? そもそも、声が出せなかったのでは? 普通に会話している?」


「今まで気づかなかったのか? おめでたい奴だな。とはいえ俺がしゃべれることを口外されても面倒だ。”オビディエンス”。このことは口外するな。そして、これからは俺の命令だけに従い、死ぬまで馬車馬のように働け。自分を傷つける事も、偽ることも、死ぬことも許さない」


「はっ! ……え? あれ?」


「出来ればお前からイーゼルの記憶を全て消してやりたいが、そうすると、自分がなぜこのような状態になっているかも理解できなくなるだろう。だからお前からは記憶は消さない。餞別だ。せいぜいその思い出を胸に生きていくがいい。ただし、二度とイーゼルに関わることも視界に入ることさえ許さない。去れ!」


「はっ!」


 そう言うとコピックは逃げるようにこの場を去った。直ぐにわかるだろう。もう、思い出の中のイーゼルに会う事すら許されないということを。


「イーゼル。待たせてごめんね」


 俺はイーゼルに掛けていた”クワイエット”を解いた。彼女が最初に俺に放った言葉は「赤ちゃんは?」だった。身を引き裂かれるような痛みにでも、避妊を続けた俺への恨みでも、自分を弄んだコピックに対してでもない。それだけ彼女にとっては大切だったのだ。


「……君の身体は妊娠する前の身体に戻った。今の君は罪を犯す前の君だ。全部許すよ。だからもう一度俺とやり直そう。今度こそ俺たち二人の赤ちゃんを作ろう」


「あっ……あっ……あ゛ぁぁーーー……」


 そう言うとイーゼルはみっともなく涎や鼻水を垂れ流しながら、取り繕う事なくお腹をさすりながら泣きじゃくった。彼女の頭には子供を失った喪失感しかなかった。そして、俺は思い出した。イーゼルが言い放った『私は正常だったのよ』という言葉を。あの言葉や笑顔は妊娠しなかったのは俺のせいだったんという安堵からだったんだ。イーゼルは俺との子どもだから欲しかったわけではない。それを理解した時、俺は無意識の内にイーゼルの記憶を消していた。楽しかった二人の思い出と共に……。

 

 今の彼女は身体も記憶も初めて俺と身体を重ねたあの時のままだ。俺が顔を見つめると顔を赤く染め恥ずかしそうに笑う。俺はそのままイーゼルにキスをしてそのまま抱きしめた。だが俺は、彼女の醜さも愚かさも知ってしまった。今の俺には美しいはずのイーゼルの笑顔が偽りの仮面に見えてしまう。俺は、ただ子供を作る為にイーゼルの体内に射精した。どんなに身体と記憶が元通りに戻ったとしても、もうあの頃には戻れない。俺がイーゼルを抱いたのはそれが最後だった。

 

 その日を境に、夜な夜な村に出向いては未婚の若くてかわいい女を次々と強姦し、気が済んだ後は何事もなかったかのように身体を犯す前に戻して記憶を消すというのが日課になっていた。最初はいろんな女を好き放題犯すことに言い知れぬ快感を得ていたが、翌日には本当に何事もなかったように過ごす彼女らを見てそれにもすぐに飽きた。

 

 幸せだった日常を破壊され、心に大きな傷を負った俺はやはりこのままでは気が済まず、コピックの家に行き、『そこから一歩も動かず、目も逸らすな』とコピックに命令して目の前で妻を犯してやった。最初は抵抗していた妻も、コピックの罪を説明すると俺を受け入れ、今まで味わったことのない極上の快感に夫の前でよがり狂う。それを見て怒りと憎悪、そして勃起の激痛で泣き叫び続けるコピックの姿を見て俺の心は久しぶりに喜びに打ち震え、そのまま中に射精した。


「ああ、これでやっとおあいこだな。これからも仲よくしような」


 コピックの妻の記憶だけを消し、そう言い残してその場を後にした。立ち去る時に見せたコピックの憎悪に満ちた顔が俺の中に眠っていた何かを目覚めさせた。この刺激に味を占めた俺は、それからは結婚している若妻の所に行って、夫に”フリーズ”を掛け、目の前で避妊もせず、気が狂うまで犯し、二人の記憶だけを消して立ち去るという生活が続いた。記憶を消さずに立ち去るのも面白そうではあったが、恨まれるのは御免だ。あの日以来、収集している蝶の鱗粉も興奮剤として活用している。アレを少量でも吸い込むと、夫に見られているにもかかわらず気が狂うほど乱れてくれる。しかも、面白いもので俺の性被害者を受けた後の夫人は、記憶を失っていても身体が快楽を覚えてしまうようで、夫婦の関係はその夜を境により良好になる。そうしてより深い関係を築いた夫婦の間に、知らないうちに宿った俺の子供が生まれる。いずれファーム中が本来生まれるはずの無い高魔力を持った俺の子で溢れる事だろう。


 俺の貞操観念や倫理観はあの一件以来、完全に崩壊していた。最近では犯罪どころか、夫婦の為に文字通り一肌脱いでいる気にさえなっている。この世界では強い魔力を持って生まれることは何よりも優先されるのだ。

 キャンバス……。これはお前の目論見通りなのか? だとしたら今回は俺の完敗だ。俺の心は完全に壊れたよ。満足か? だが、覚えていろ。俺にはもう人としての感情はない。貴様がどうなろうと容赦しない。もちろん殺しはしない。ただ生かさず殺さず、死んだほうがマシだと思える地獄を味わってもらう。


 キャンバスへの最も効果的な復讐を考えている内に、イーゼルの生理が遅れ、二十日も経たないうちにつわりが始まった。イーゼルは辛そうだが、今までで一番幸せそうでもある。唯一の救いは、最初の妊娠が分かった時より今の方が心からの笑顔を見せてくれている事だった。きっとこれでよかったんだ。そう考えれば俺の心にも救いがある。心にしこりは残りつつも平穏な日常を過ごしていると、突然アラームが鳴り響いた。


「誰か来たみたいだ。僕が見てくるよ。イーゼルはゆっくり休んでて」


「うん。いつもありがとう」


 その屈託のない笑顔を見ても、もはや一かけらの罪悪感もわかない俺はやはり壊れてしまっているのだろう。そう考えながら笑みを返し、家を出て街道まで進んでみるとよく見知った人物がこちらに向かって歩いて来た。


「よう。久しぶりだな。俺を殺しに来たのか?」


 目の前に立っていたのはしばらく何の連絡もよこさなかったコピックだった。


「……。突然の訪問申し訳ございません。急を要する事態だったのですが、王女殿下への”コール”が許されず、他の連絡手段がありませんでしたので恐れ多いと存じながらも直接伺った次第です」


「殊勝な態度だな。……聞こうか」


「はっ! 国王陛下からの勅命で繁殖していた犬達の総数が目標の一万匹を超えたのですが――」


「はあ? なに一万? 一万匹だと? なんの冗談だ? あれからたった二年だぞ? そんな数になるわけ……」


「私は殿下に嘘は吐けません。どれだけ殿下に逆らおうとしても、この仕事から逃げ出そうとしても死のうとしても……どれだけ殿下を殺そうと思っても身体がそれを許してくれません。ここにも来たくありませんでしたが足が勝手にこちらに向かいました。……こんなことも言いたくないのに口が勝手に――」


「ちゃんと魔法が効いているようだな。……ということは本当に一万匹を超えた? 確かに箱庭でもあっという間に繁殖したがいくらなんでも増やしすぎだ! なぜもっと早く報告しなかった! 父上からの勅命と言ったか?」


「いいえ。陛下からの命令です」


「だから! 父上から勅命だろ!?」


「……やはりまだご存じではないのですか? 現在の国王はキャンバス様です。先代陛下は崩御されました」


「ほうぎょ? 崩御って死んだってことか? は? いつだ? そんな話は聞いてないぞ?」


「崩御なされたのは、以前私がこちらに伺った数日前です。陛下は先代陛下がお亡くなりになられたことを殿下たちには伝えぬようにとのご命令でした。心を病んでいるお二人にこれ以上ご心労を掛けぬようにと。時期が来れば自ら詫びを込めて伝えるとおっしゃっておられたのですが……」


「……貴様。さっきの報告の件といい、俺に嘘をついたのか!?」


「いいえ。決して嘘は申しておりません。ただ、報告のご命令は受けておりませんでしたので敢えてこちらにご報告には伺わず、陛下のご命令に従いました」


 本来やりたくない仕事を嫌々こなしているだけ。命令にない事はやる気がないというコピックの融通の利かないその態度が前世の部下の姿が重なり、苛立ちを隠せず蹴り飛ばした。とは言え、コイツの顔が見たくないという気持ちから報告の義務を与えなかったのは俺だ。


「……これからはどんな小事でも王宮の様子を報告しろ。それで死因は?」


「はっ! 死因は……殿下のお母君と同じ病気だそうです。以前から病床に臥せっておられましたが、陛下が『母親と同じ病気で父が病床に臥せっている事を知ればイレイザーの心が壊れてしまうかもしれん。しばらくこのことは二人には黙っていろ。大丈夫だ。あの時とは違い今は新たな魔法がある。必ず治してみせる』と、おっしゃられたのでご命令通り先代陛下のご容体は伏せておりました」


「ええい! ややこしい! 奴の事はキャンバスと呼べ! つまり、キャンバスが頑なに父上の病気や死を隠したってことか!」


「キャンバス様の真意は私にはわかりかねます」


 なんてことだ。奴が俺たちの出国にあれだけ協力的だったのは父を殺すためだったんだ! 何のために? 決まっている。王権を得る為だ。そして、ノートを殺したのも……。それにしても早すぎないか? 王が死んでから次の王になるまで慣例に従えば国を挙げての告別式や戴冠式など、諸々の儀式があるはずだ。俺はログハウスに籠っていたといってもほぼ毎日誰かしらとすれ違い、交流している。だが、誰からもそんな様子は伺えなかった。


「告別式や戴冠式があるならこの辺りの村の住人も町に向かうはずだ。そんな様子は見受けられなかった。何故誰も参列していない?」


「それは、コングレスがあったためです。正式な代表者が参加するのが義務なので手続きだけ済ませ、式典を後回しにされました――」


 コングレス。それは各国の正式な代表者が集まって行う連合主催の国際会議だ。毎年開催され主要の六カ国連合が会議を行う。この国は主要国ではないが、四年に一度出席を求められる。国の重要度に応じて一年、二年、三年、四年毎に参加を義務付けられているのだ。要するにこの国は取るに足らない小国という意味を持つ。


「ただ、先代のご遺体は既に火葬済みです」


 くそったれが! タイミングを見計らったな。間違いなく確信犯だ。奴に教えた魔法なら冷凍保存だってできたのに! しかも、今の俺なら治せた可能性があるのに、一切俺に伝わらない様に火葬まで済ませてしまっている。俺は枢軸院の一件の際に灰になった死体は元に戻せないとキャンバスに伝えた。実際に”リバーシブル”では復元できない。だが、方法がないわけではない。俺が”タイムリープ”でその時点まで意識を戻して過去を改変すればいい。

 しかし、これは試したことがない。というより試しようがなかった。”タイムリープ”という魔法そのものが俺の中でハッキリとイメージが確立されていないからだ。 

 俺の知っているタイムリープは作品によって効果が違う。記憶だけを維持したまま過去に戻って人生をやり直すリセットタイプや、意識だけを過去の自分に移し、都合が悪いところだけ修正して現時点に反映させるコレクションタイプ。

 前者であればやり直しだから今まで苦労してやってきたことをもう一度やり直さなくてはならなくなる。やり直すとしたらどこまで戻る? もちろんノートが死ぬ前だ。そうなれば全く予想できない未来に向かう。色々ありはしたが俺は今の生活を楽しんでいる。俺は王に担ぎ上げられるし、ほぼ自由の無い人生が待っているだろう。だから理想は後者なのだが、過去の自分の意識に今の自分の意識を移すとなれば今の俺の肉体はどうなる? その時の俺は本当に今の俺なのか? 逆に今の記憶や意識の複製を過去の自分に上書きするのであれば、今いるこの時間軸と移動した時間軸は同じなのか? 過去の自分が行動を起こしたとして、今この瞬間の俺に正しく影響を及ぼせるのか? 一度使えばもう取り返しがつかなくなる可能性もある。そもそも試したことがないのに成功するのか? 不確定要素が多すぎて使えないのだ。この魔法を使うことがあるとすれば、他に打つ手がないほどに追い詰められた時にリセットしてやり直すという最終手段となるだろう。


「……わかった。俺が直接キャンバスに会いに行く」


「いいえ。キャンバス様は現在、コングレスの招集に応じる為、船で国を離れておられます。出立されてもうすぐ三十日程経つので、そろそろお戻りになるはずですが――」


「お前! よくもまぁそれだけ色々と起こっているのに何も報告しなかったな! だったら今はクリップが国を治めているのか?」


「いいえ。クリップ殿下はしばらく新しい魔法を国に広める為、精力的に活動されておりましたが、随分前から体調が優れぬようで自室に籠って静養されておられます。現在、ステープラ殿下が国を治めておられます」


「ステープラ!? クリップが病気? なんで!?」


「それが、原因不明のようです。一時期は驚くほどお優しくなられ、積極的に国民と触れ合い、魔法を教えて回られて、皆に慕われておられたのですが、いつからか急に怒りやすくなったり、ブツブツと独り言を言われたり、見えない誰かと話したりと様子がおかしくなったそうです」


 恐らく”ドラッグ”の影響だ。くそ! ノータリン腰巾着のステープラに国を任せることになるなんて……。こんなことになるなら”ドラッグ”なんて教えるんじゃなかった。


「……。わかった。一度城に戻る」


「お待ちください。本題をまだお伝えしておりません」


「まだあるの!?」


「はい。犬達の件ですが、一万匹を超えたのですが、もうすぐ管理しきれなくなります。今のところは食料は足りていますが、半年以内でファームの許容量を超えてしまいます。それと――」


「もうええわ! お腹いっぱいだよ!」


「は? お腹? よくわかりませんが、新しく生まれた犬の中に強い異臭を放つ個体が生まれ、それの近くにいた村人が意識を失っております。その者はファームの建設に初期から関わっていた者ですので、犬達への免疫は十分あるはずなのですが……。原因が分からない為、その犬には誰も近づかない様に隔離しております。いかがいたしましょう?」


 何からどう手を付ければいいか考えた。城にいないキャンバスや、既に火葬された父の事は現状どうすることもできない。まずはその意識を失った村人の様子を見に行くことにした。


「ああ、もう! まずはその村人の所に案内しろ! それと、これからは毎週必ず、俺に起こったこと全てを報告しろ!」 


 混乱する頭を抱えながら、俺は”フライ”の魔法を自分とコピックに掛けた。コピックを先導させて後を追った。

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