第22話マトリ八束孝の敗北

パーン!一発の銃声が轟き、漆黒の弾丸が孝の左太ももを貫いた! 肉片と鮮血の塊が銃声の拍子に弾け跳んだ!「ウガガアーーッ!」叫びに為らない唸り声は次第に虫の息になって行った・・・。

 神戸港の第8突堤に倒れている八束孝は麻薬Gメンだった。

あろうことか、仲間の応援が来る前に潜んでいた存在を知られレビン・カロナールに銃口を向けられ孝が逃げずにレビンを獲捕しようとレビンに向かってダッシュした所を左脊髄を正確に撃たれた!

「なんで京橋出口で大渋滞なんだよ!」事故でも無い自然渋滞でも無い、人工的に重機が、車道一杯一杯に並列駐車されていた。

 3台は、停められていたから県警の緊急自動車でも歯が立たなかった! 

確信犯だと誰もが勘づいていたが、誰一人、それを言う者は居なかった。

 それを言っても渋滞解消に手を貸せない事ぐらい素人ではない組織対策課の刑事は承知していたからだ。

「お手上げだよクソッ!」悪態を付いたが、渋滞は必然的に起こっていた。

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