第16話 you fire!

愛想もクソも無い実家の部屋は、空調とポータブルトイレが有るだけで、水や弁当の命を繋ぐ飲食料はキッチンの冷蔵庫の奥に有った。

 およそヘルパーが置いたのであろうが、実際に母親が起きて冷蔵庫まで歩いて食料や水を

採れる筈が無いのに考えもしなかったのか・・・。

素人以下のヘルパーの所作には、他人事の所作をしたに過ぎない。

 それを監督するケアマネージャーは、現場回覧もしないで、仕事は」完了したと思っている事にオメデタイやつ等がお花畑で笑いながら雑草を摘んでいる姿が垣間見られた。

 しかし、入院先の総合病院内の病室には若く躍動的な看護師が居てくれるのでヘルパーやケアマネージャーよりも優れて医療知識が完璧だから安心だった。

 もう心の重荷が外れ不安まみれのグレーの溜息を吐き出して肺がスッキリした・・・。

明るい笑顔に戻っていた。

 しかし、心に残る言葉が孝のブレない決断と行動を促していた・・・。

「極度の脱水症状です、あと3日遅ければ亡くなっていました・・・。」

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