解説資料-13

 やっと、ついに第一部終了しました。

 長かった……実は一つ白状すると、最初(カクヨムで開始したころ)のプロットでは、八章はなかったんです。帝都⇒聖都への道のりは端折ろうかと思ってたんですね。

 なのですが、なんかいきなり聖都に着くのは強引過ぎるよな、と思って、ざっくり増やしました。増やすと決めたのは五章が終わるころですが。


 そういう理由があったかなかったかで、うっかり第八章の末尾に解説資料を入れ忘れてしまっていたので、今回は第八章及び第九章の解説資料となります。

 つまり帝都出立以後、第一部終了までですね。

 というわけで項目多めかもです。

 ちなみに項目的に『この説明ないの?』というのがあったらご指摘ください。

 書き忘れている可能性は否定できないです(汗)


 あと、せっかく第一部完了なので、中書き的なものを。

 実に二七六話、百二十万文字(解説資料を除いても百十万文字近く)もかけて、やっと第一部完了。

 どこが終わりだよ!?という人もいるかもですが。

 でも実際、この後話が大きく転換するのもあって、やはり切るならここが最適なのです。実際よくある王道的展開の一つではあるでしょうし。

 まあ別に休載期間挟んだりするつもりはないので、この先もお楽しみいただければ幸いです。


 また、最後にちょっとあんまりなシーンがありましたが……。一応、明確に行く末を書いてない限りは、確定してません、とだけ。

 いずれにせよ、状況的に大変なことになってる、と思っていただければという感じです。

 この先どういう展開になるのか、そもそもまだ大量に謎を残したままになってますが、それらもいずれちゃんと作中で描く予定です。

 なお、この展開は連載当初から決まってました。


 第二部は第一部よりは多分短い……かもしれないのが今の予想。

 というのは、序盤数十話分は話決めてますが、その先は漠然としかアイデアがなく、あとはラストしか決めてないので……(汗)

 まあそんなに間延びはしないと思います、多分(信頼度ゼロ)


 というわけではとはあとは解説資料です。

 いつも通りですが、単なる解説なので、読み飛ばしても何ら問題ありません。

 強いて言えば、家名が作中出なかった人の分もちゃんと書いてあるくらいです(笑)


【登場人物】


〇コウ(神坂かみさかこう) 十九歳・男性

 現技量ランク:近接-銅、遠距離-黒、法術-銅、探索-赤

 ランクは変わらず。

 現状大陸最高峰の冒険者の一人で、規格外の全文字ルーン適性の持ち主。大陸最強の法術使いクリルファであり、同時に大陸有数の剣士でもある。

 帝都で教えてもらった魔技マナレットを自分なりに応用し、ほぼ完全に修得。現状、人外を除いてコウに一対一で勝てる存在はほとんどいないほどと思われる。

 一度は苦戦したアルバ達真界教団エルラトヴァーリーで上位の存在である導師レクリアを二人同時に相手にしても圧倒した。

 実は結構ギリギリではあったが。

 魔技マナレットで自分の強化を行うということをできるようになっている。

 界〇拳とか言わないように(マテ)

 エルフィナとの仲は相変わらず。

 せめてキスくらいしとけよと思うのですが(ぉぃ

 結局何もしないまま、亜空間に飛ばされてしまった。

 さて、どうなるやら(ぉぃ

 仮の誕生日は三月三十日、本来の誕生日は八月三十一日。


〇エルフィナ 百五十五歳・女性

 現技量ランク:近接-青、遠距離-赤、法術-灰、探索-紫

 千年に一人の精霊使いメルムシルファにして、その中でもあり得ないとまでされる全属性との契約を行えている森妖精エルフ

 その上、弓は神業レベルで、剣の腕もそこそこ。

 ファリウスでも再び『神王エフィタスフィオネラ』に誤認され、自分自身が何者であるかについてまた悩むことになるが、それどころではなくなってしまった。

 これまでは力押しをしていたのを反省し、精霊の力を纏う精霊鎧メルムガルドという力を手に入れ、これで真界教団エルラトヴァーリー法術使いクリルファを三人同時に相手取り、圧倒するほどになった。

 コウのことが大好きではあるが、そういう欲求は森妖精エルフであるため、そもそもだいぶ希薄。なのだが、ラクティやステファニーらに影響されていて、興味はあった。あっただけで実践できないまま、聖都まで来てしまっていたが。二人きりで旅してたらまた違ったのだろうか。

 アメスティアの助力を得て、コウが消えた亜空間に彼を追って飛び込む。

 エルフィナも神子エフィタスとしての能力を持つため、ほぼ無限に食事ができる特異体質だった。エルフィナの大食いはこれが理由ではあるが、単に食べられる量が多い理由であって、食べていたのは本人の食欲ゆえである。

 誕生日は二月一日。


〇ランベルト・エヴァンス 二十五歳・男性

 現技量ランク:近接-紫、遠距離-紫、法術-青、探索-緑

 ティナの護衛の一人であり、帝国大神殿の神殿長の息子。

 次期帝国大神殿の神殿長でもあり、同時に次期大司教グラムセルでもある。

 コウと共にファリウスまでたどり着いて、そのままティナの護衛として滞在したが、真界教団エルラトヴァーリーの襲撃の際、ミレアに重傷を負わされ、危うく死にかけた。

 教皇グラフィルであるアメスティアとはかつてファリウスで一緒に過ごした仲で、昔は姉の様に慕っていたらしい。

 アメスティアに後事を託されたようだが――。


〇ミレア・カルザイン 二十四歳・女性

 現技量ランク:近接-赤、遠距離-紫、法術-紫、探索-緑

 ランベルトと共にティナの護衛として帝都から一緒に旅をしてきた神官戦士。

 ザスターン王国出身で、魔技マナレットまで使いこなす超一流の戦士だった(技能認定の時は隠していた)

 元は傭兵グラスブだったというが、実は先祖に真界教団エルラトヴァーリー教主ファスタであるゲッペルリンクがいる。

 そのため、本人の意思かどうかは分からないが、真界教団エルラトヴァーリー導師レクリアでもあったらしい。

 ファリウスでコウと戦い、片腕を失う。その後倒れたが、ファリウスの混乱の中でその生死は不明である。


〇ティナ 十一歳・女性

 ユクス村にいた天涯孤独の少女。

 次期教皇グラフィルとして見出され、コウとエルフィナ、ランベルト、ミレアが護衛して聖都までたどり着いた。

 神子エフィタスであり、食べることが好きなため、大変な健啖家。

 コウのことが気になってはいるが、エルフィナがいるし年齢が年齢なので当然言い出せていないまま、聖都の事件に巻き込まれてしまった。

 そして真界教団エルラトヴァーリー教主ファスタに利用され、次元結界アクィスレンブラーテ崩壊のきっかけになってしまう。

 その後、アメスティアの力で逃がされたが、それから何があったかの詳細は不明。

 ただし少なくとも事件の後、教皇グラフィルに就いているのは間違いない。


〇グーデンス・ファルケ・バストラード 三十五歳・男性

 皇宮騎士リストーラにして巡検士アライアというとんでもない能力の持ち主。なのだが、コウと一緒にいるとめぐり合わせが悪いのか、全然活躍できていない。運がないのか不幸体質なのか(ぉ

 実際には皇宮騎士リストーラの中でも特に優秀な存在なんですけど。

 全然使う場面なかったけど、魔技マナレットも使える。


〇トリッティ 四十歳・男性

 巡検士アライアを務める草原妖精グラファトの青年。

 クバル平原、リュイトスの氏族の出身。

 身体が小さいため、力は非常に弱いがその分素早さは圧倒的で、さらに法術具クリプトでその速度を上乗せしている。その速度はコウですら追いきれないほど。

 その高速戦闘を活かしてガランディに対抗したが、膂力の違いで押し負ける。ただ、その粘りがコウの反撃の呼び水となった。

 本来は戦闘行為よりは密偵として動くことの方が多い。

 今回は使わなかったが、法術もかなり優秀。


〇ディグランド・オルスヴェル 四十四歳・男性

 現ヤーラン国王の弟で、第二都市であるクベルシアの太守。

 今回に関しては何も知らずに大騒ぎになったので、本当に被害者。

 基本的に親帝国の穏健派。


〇ジュスティ 二十六歳・男性

 ディグランドの従卒。

 武官ではなく文官で、戦いなどは苦手なタイプ。


〇ラディオス・カーン 四十九歳・男性

 クベルシアに駐在するヤーラン王国最大の軍隊の指揮官。

 しかし今回、息子が真界教団エルラトヴァーリーに唆され暴走、さらに暗示をかけられてほとんど息子の言いなりになっていた。

 ある意味では被害者。


〇ガランディ・カーン 二十三歳・男性

 ラディオスの息子。

 ランベルトとも知己で、かつては文官肌だったのが、なぜか反帝国の急先鋒に。

 実際には悪魔ギリルによってわずかに抱いていた帝国に対する確執を大きく増幅された結果の暴走だった。

 悪魔ギリルの力を享けてあり得ないほどの高速で動き、トリッティと戦い。これを打ち破った。

 圧倒的な速度による戦闘に対応しているという点では、極めて優秀な戦士の素質も持っていたという事になるが、コウに敗れる。

 実は殺されてないので正気に戻ってはいるだろうが、帝国でどのような沙汰が下されたのかは不明。


〇クバルカ 十九歳・男性

 真界教団エルラトヴァーリーに属する一人で、白に近い銀髪と青い瞳の持ち主。

 ヤーラン王国で、人々を感情を部分的に増幅、反帝国の機運を作る『実験』を行っていた。

 ガランディ同様悪魔ギリルの力で高速移動を可能とするが、実はガランディほどには使いこなせていなくて、姿を消す法術と併用して誤魔化していたのをコウに看破され、敗れる。

 その後、レッテンによって完全に悪魔ギリルを取り憑かせられコウと戦うが、エルフィナの魔技マナレットの一撃で葬り去られた。


〇レッテン 二十歳程度・男性

 灼鋼しゃくがねとも呼ばれる真界教団エルラトヴァーリーの法術士の一人。アルバ、レガンダの同僚。

 二つ名の通り、[火][地]の第一基幹文字プライマリルーンの使い手であり、ヤーランではクバルカの悪魔の力を暴走させた。

 その後、聖都でエルフィナと戦うが、精霊使いとしての力を研ぎ澄ませたエルフィには勝てず、滅魔の結界ディナンレンブラーテで魔力を封じたところ、圧倒的な弓の技量の前に即殺された。

 ちなみに彼の人口天与法印は額にあったので、エルフィナは容赦なく額を射抜いている。ぶっちゃけ、手とかだったら殺されずにすんでいた。


〇アルバ 十五歳程度・男性

 奈落とも呼ばれる真界教団エルラトヴァーリーの法術士の一人。

 小生意気な少年という感じだが、その実戦術眼に優れ、防御を得意として粘り強く戦うことができるタイプ。

 帝都でコウ相手に重傷を負ったがその後復活、聖都襲撃に参加しエルフィナと対峙したが、エルフィナの圧倒的な力の前に惨敗する。

 右手に宿っていた天与法印セルディックルナールは失われたが、命だけは助けられた。

 聖都崩壊後にどうなったかは不明。


〇レガンダ に十歳程度・男性

 颶風ぐふうとも呼ばれる真界教団エルラトヴァーリーの法術士の一人。

 普段落ち着いた言動の青年だが、いざ戦いになると非常に攻撃的なタイプ。

 アルバとよく組んでいる。

 今回、聖都襲撃に参加しエルフィナと戦うも、惨敗。

 左手にあった天与法印セルディックルナールこそ失ったが、殺されはしなかった。

 聖都崩壊後にどうなったかは不明。


〇ユスタリア 二十代半ば・女性

 真界教団エルラトヴァーリー導師レクリアと呼ばれる立場の人間で、アルバ、レガンダの直接の上役でもあった。

 聖都襲撃に参加しコウと戦うも、魔鱗の守護デュスティエガルドを全開で発動させても敗れ、敗死する。

 どうやらこの世界の現状を知っていて、すでに絶望していたらしい。


〇ヴァスルド・ダルブニール 三十代半ば・男性

 真界教団エルラトヴァーリー導師レクリアと呼ばれる立場の人間。

 細身だがすさまじい膂力を誇り、特に魔鱗の守護デュスティエガルドを用いて身体を悪魔化している時は、大型魔獣すら圧倒するほどの力を持つ。

 だが、コウの魔技マナレットによる自己強化がそれをさらに上回り、圧倒されて敗死した。

 実は大陸西方、クリサリス島出身で、相当に悲惨なことが過去にあったらしい。


〇ゲッペルリンク・エグラス 二百十二歳?・男性

 かつて第三四一代目の教皇グラフィルだった人物。しかし百五十五年前、あろうことか教皇グラフィルが守護し、維持すべきである次元結界アクィスレンブラーテに何か致命的なことを行い、その結界の安定性を大きく損なってしまう。

 その後ゲッペルリンクはファリウスから逃走。その際に千人近くを殺害して逃げたと伝えられる。

 その後、ゲッペルリンクは真界教団エルラトヴァーリーを創設、自ら教主ファスタとなって、以後神殿と暗闘を繰り返していく。

 しかし実際には、ゲッペルリンクの精神はすでに悪意の王ギルスエルヴァスに完全に乗っ取られていた。人間の寿命を遥かに超えて生きていたのも、すでに人間ではなくなっていたからである。


悪意の王ギルスエルヴァス

 悪魔ギリルたちの指導者のような立場。

 悪魔ギリルには本来上下関係はないが、この存在だけは例外らしい。

 また、原初文字テリオンルーンの一つ[虚無ミュト]を持ち、圧倒的な力を誇る。

 今のところ、まともにダメージを与えられるのはコウの持つヴェルヴスの力を宿す刀か、あとは魔核マナオルトと呼ばれる急所を破壊するしかない。

 ただし、コウの刀が魔核を直撃した時、かなり大きなダメージはあったが破壊するには至らなかった。

 コウとエルフィナをも圧倒し、コウ、エルフィナ共に亜空間に消し去った。

 しかし、アメスティアが次元結界アクィスレンブラーテを利用して発動させた拘束により、悪意の王ギルスエルヴァス自身は数年間は動けなくなる。


〇ケイネイオン・ファルツハール 二十六歳・男性

 赤い髪と瞳を持つ、オルスバーグ王国第一王子。

 帝都の留学中に知り合った、グレンベル王国の第二王女アミスタと結婚するために出奔までしかけたが、無事結ばれる。


〇アミスタ・ユルスファール 二十三歳・女性

 鮮やかな赤い髪を持つ、グレンベル王国第二王女。

 半ば駆け落ちの様に無理矢理ケイネイオンと結婚の誓約を行い、夫婦となった。

 その後、オルスバーグ王国の王太子妃になった模様。


〇イルザーク・ユルスファール 五十二歳・男性

 現グレンベル王国の国王。

 現オルスバーグ国王ガリアスとは、帝国学院で学友だった。

 後に婚約者も学院に入学したが、その婚約者にガリアスが一目惚れしてしまい、これが実は現在のオルスバーグ王家とグレンベル王家の確執の要因。


〇ガリアス・ファルツハール 五十二歳・男性

 現オルスバーグ王。そしてイルザークの婚約者に一目惚れして、あっさり失恋した。これが現在の二王国の確執の原因というか、国王だけが我侭言ってるだけである。

 かなりの偉丈夫で、近隣でも随一の戦士としても知られている。

 妻はファティマ。


〇ファティマ・ファルツハール 四十四歳・女性

 かなり小柄なオルスバーグ王妃。なのだが、飛行騎獣を自在に乗りこなし、若い頃は非常に優れた戦士として知られていた。

 ガリアスは彼女に頭が上がらないらしい。


〇ヴィクリア・フェーゼン 四十七歳・女性

 コウとエルフィナが聖都で滞在した宿を切り盛りしている女性。

 ただし彼女自身も高位の神官である。

 クロックス出身で、もう二十六歳になる子供がいるらしい。


〇ネーゼ・リュータリア 三十一歳・女性

 ファリウスでアメスティアの侍祭を務める女性。

 アメスティアとは同郷で、ランベルトが聖都に来た時に彼の面倒を見ている。

 ランベルトが頭が上がらない女性の一人。


〇アメスティア・エーレンスヴィーナ 二十七歳・女性

 長い黒髪に緑色の瞳を持つ、第三六七代目の教皇グラフィル

 結構お茶目なところもあり、ランベルトをからかって遊んでいる説もある。

 神殿イスタ勢力の頂点に立つだけあって、その力は非常に強力。

 悪意の王ギルスエルヴァスと対峙し、コウ、エルフィナでも勝てなかったが、彼らがいつか倒してくれると信じて、自らの命を使って悪意の王ギルスエルヴァスを封じた。

 神子エフィタスであり、エルフィナやティナ同様、食べることが大好きなため、大変な健啖家。あと、高所恐怖症。


〇ラスメル ???

 ファリウス航宙船ネヴィラス・ファリウスの統御機構。

 いわゆる人工知能である。

 かつてドルヴェグの地下にあった王室記録保管庫エル・ナヴァルタのそれに似ているが、より高度な処理が可能になっている模様。

 ファリウス放棄後にどうなったかは不明。


神王エフィタスフィオネラ ???・女性?

 かつて存在した統一国家エルスベルの最後の神王エフィタスにして、初代の教皇グラフィルとされる人物。おそらくは女性。

 そして悪意の王ギルスエルヴァスは彼女を直接知ってるようなことを言っていたが、その通りだとすればエルフィナと同じ全属性の精霊使いメルムシルファであった可能性がある。

 たびたび、エルフィナはエルスベルのシステムにフィオネラと誤認されているが、そのあたりが理由の可能性もありそうだ。

 また、いつ死んだのかがはっきりしていない。

 故に、未だに彼女の権限は無効化されていない。


〇ラクティ・ネイハ・ディ・パリウス 十五歳・女性

 大陸最東方、アルガンド王国のパリウス公爵領を治める若き領主。

 類稀な政治能力を持つ一方、本人は武力、法術ともにからっきし。

 とはいえその政治能力は圧倒的で、パリウスはこの一年で実は大きく発展していた。

 しかし突然の悪魔の出現により、領主館が襲撃され、ラクティもまた、死を覚悟する状況に陥ってしまう。


〇キールゲン・エル・アルガンディア 十九歳・男性

 アルガンド王国王太子。

 妻はステファニー・エル・アルガンディア。

 王太子としてクロックス公爵領を視察中に不安を感じたところ、なんと父王の突然の訃報を聞くことになってしまう。


〇ステファニー・エル・アルガンディア 十八歳・女性

 キールゲンの妻。パスティア伯爵であるクラスティ家の次女。

 ちなみに姉はクロックス公爵妃である。

 三カ月前にキールゲンと結婚し、正式に王太子妃となった。

 キールゲンと共に視察旅行に赴いていて、義父王の訃報を聞く。


〇フィルツ・レバイオン・バルラント 二十四歳・男性

 バーランド王国の国王、イルステールの甥。

 去年の内乱で従兄のグライズ王子が死に、第一位の王位継承権者として王太子になった。

 剣に優れているが、突如出現した悪魔には抗えず、重傷を負う。


〇プラウディス・レイル・グラスベルク 六十七歳・男性

 グラスベルク帝国の第九十六代皇帝ヴェルヒ

 圧倒的なカリスマと政治能力、さらに武力まで兼ね備えた皇帝。

 ただ、突然起きた悪魔出現の事態に戸惑いつつも対処していたが、突然の聖都放棄の報せに呆然としていた。


【地域】


〇グラスベルク帝国

 大陸最大の版図を持つ、千年の歴史を数える大帝国。

 現在の皇帝はプラウディス四世。

 帝都、正しくはヴェンテンブルグはかつての統一国家エルスベルの首都でもあり、皇帝家はエルスベル統一王の家系であることが判明した。

 そのため、神殿イスタですら皇帝家には敬意を払う。

 神殿が皇位の継承にだけは口を出さないのもそのため。

 また、ヴェンテンブルグ周辺の統治は、グラスベルク家にしか認められない。


〇ヤーラン王国

 帝国を構成する一国。帝都守護の三王国の一つ。

 その歴史は極めて古く、帝国が誕生した百年後には誕生した国である。

 その後、第十二代皇帝ヴィルフィルト帝が即位した際、帝国を征服するチャンスと思ったのか攻め込んで、逆に侵攻を受けて降伏、以後八百年、帝国に臣従している。

 最古の帝国に属する国であるという誇りを持つ。

 国土の大半が広大な平原で、王都であるホスティールは平原の真ん中にある都市。

 第二都市であるクベルシアは山岳地帯の境界にある都市で、結構文化が違う。

 地球で言えばモンゴルがやや近い。

 ヤーラン馬といえば、非常に優秀な馬の代名詞。


〇オルスバーグ王国

 豊かな穀倉地帯を持つ国で、二百年ほど前に建国された比較的新しい国。

 帝国を構成する一国。

 王都はギシュト。

 元はヴェーラント王国という国だったのが、反乱を起こしてその国の北半分だけが独立したのがオルスバーグ王国である。

 その後、南部に建国されたグレンベル王国とはヴェーラント王国の継承をめぐって争いあっていたが、そこを帝国に突かれ、以後帝国に臣従することとなった。

 そのため、かつてはグレンベル王国とはとても仲が悪かったらしいが、今はもうそんなことはない。


〇グレンベル王国

 オルスバーグ王国同様、ヴェーラント王国から独立した国。

 帝国を構成する一国。

 かつてはヴェーラント王国全体の後継国家としてオルスバーグと争っていたが、帝国に属してからはそういうことはなくなっている。


〇クリサリス島

 別名を『ニア・クリスティア』ともいう、大陸西方に浮かぶ巨大島。

 かつては北側で大陸と地続きであったと考えられている。

 現在三つの国が争い合う状況になっていて、この世界では現状、最も戦乱の気配に満ちた地域。

 なお、最南部にはなぜか氷で覆われた大地があり、人は全く近づけない。この世界で三体目の竜がそこにいるとも云われているが、確認した者はいない。


〇聖都巡礼路

 聖都へ向かうための巡礼の道。

 たいていは国の街道を行くのが普通だが、どの国も支配していないような地域も当然通ることがある。そういった場所にも巡礼者のための施設が整備されていたりする。


〇カラナン砂漠

 平原に突然出現する砂漠。

 砂漠というと暑いのが普通だが、この砂漠は砂がなぜか冷たく、涼しい。

 真夏でも二十度程度で、夜には水が凍り付くほどの寒さとなる。

 この砂漠の砂は普通の砂ではなく、一定以上の高温でしばらく熱すると、燃料になるという。

 中央をカラナン河という河が貫いていて、そのほとりにザスターン王国の王都、ザルツレグがある。


〇ザスターン王国

 カラナン砂漠の中心にある人口十万の都市、ザルツレグを王都とする王国。

 元はカラナン遺跡を調査するために作られた街がやがて大きくなり、四百年ほど前に四つの家が王家となって統治するようになった。

 そのため、法術を中心とした学術研究が極めて盛んな土地でもある。


〇カラナン遺跡

 ザルツレグの地下に広がる巨大遺跡。

 深く潜るほど古い時代の遺跡になっていて、法術研究が盛んだった古王国期や十四王国時代の遺跡が人気。

 しかしその最深部には魔力中継器マナエザクトと呼ばれる、次元結界アクィスレンブラーテからの魔力を獲得する仕組みがあった。しかし現在では次元結界アクィスレンブラーテとの接続は切られているため、定期的に大地そのものを魔力に変換していたという。これがこの地が魔力が豊富な理由だった。

 最深部に到達したエルフィナによって当該機能は停止され、約五百年後にはこの地の過剰な魔力は通常の状態に戻ると思われる。


〇ランカート王国

 王都はラウズで、聖都ファリウスの玄関口として知られている街でもある。

 聖都へ行く人はほぼ確実にこの街で最後の休息をとる。

 というのは、この先聖都までは人里がほぼないのである。

 この先は雪深い場所になるため、そういった装備はこの街、またはこの街からさらに行ったところにあるもう一つの街で調達することになる。


〇聖都ファリウス

 神殿イスタ勢力の中心地にして始まりの地。

 大陸北西部の人里離れた辺境にある。

 なぜかその周辺は夏でも雪深く、『ファリウスの白き砦』と呼ばれることも。

 その都市は地上にあるわけではなく、巨大なカルデラめいた地形の中心、融けることのない湖であるファリウスの泉オリュス・ファリウスの地下に広がる都市だが、地下であるにも関わらず、その天井には空が広がっている。

 さらにその上層にまで巨大な農業区画を持ち、この世界の技術力で作られた都市ではない。

 聖都に住む人間は一万人程度しかおらず、ことごとく高位の神官であり、そして子供などはまずいない。任期中に子供が生まれた場合(恋愛は禁止されていない)は、子供を誰かに預けるか、または聖都を辞すかは選ぶことができる。

 巡礼者の一時滞在を除いて、基本的に極めて厳しい入国規制を行っている。

 その正体はエルスベル時代に建造された巨大な宇宙航行船、ファリウス航宙船ネヴィラス・ファリウスであった。それが一万年前の異変の際に宇宙に打ち出されることなく地上の緊急避難先となったらしい。

 その後聖都として一万年あまりの間人々の支えでもあったが、突如悪魔の襲撃を受け、聖歴ファドゥラ一〇二四六年九月十日、教皇グラフィルティナの名前で放棄が宣言された。


【その他】


草原妖精グラファト

 外見的には最も特徴的な妖精族フェリアの一種族。

 身長は高くても百五十センチ、大抵は百四十センチもない小柄な種族で、線も細い。

 場合によっては百二十センチないような成人もいる種族。

 その身長で体のバランスは大人であり、筋力も見た目に見合うだけ低い。

 ただ、身体も極めて軽く、四十キロ上ある者はほぼいない。二十キロ台も珍しくない。

 その軽量ゆえ、極めて動きが素早く、また手先も器用。

 そして異様なほどの持久力を持っており、丸一日走り続けることができる。

 単純な走行速度も速く、時速三十キロほどで丸一日走った記録もある。

 お祭り好きで、陽気な種族でもあるが、真面目にやる時は真面目。

 寿命は人間よりやや長い程度。

 ヤーラン王国に多く住む。

 氏族を構成はするが、バラバラに暮らしていることが多い種族。

 ぶっちゃけ、この草原妖精と結婚する他種族はかなり奇異の目で見られる。

 だってどーやっても子(ry


〇グラファンラント

 ヤーランの土から、草原妖精グラファトが得意とする法術で作られる素材。

 地球で言えばアルミの様なしなやかな弾力性を持つ素材で、テントなどの支柱や屋根に使われる。


〇帝国に臣従する国の王位継承

 帝国に属する各王国は、王位継承の際に神殿の承認以外に帝国の皇帝の承認も必要とする。

 そのため、帝国に属する王国内で王位継承争いが起きることはあまりない。

 ぶっちゃけ、皇帝を味方に付ければ勝てるのである。


〇ユルヴェル帝国学院

 帝都に存在する教育機関。およそ八百年の歴史を持つ。

 ユルヴェルというのは創設に関わった当時の皇妃の名前とのこと。

 創設当時は実際には各国の王子を『人質』とするような目的もあったらしいが、現在では広く入学者を迎える、帝国最高の教育機関として知られる。

 ただ、アルス王立学院と違い、身分による差別はかつては酷かったらしい。

 プラウディス帝の御代になって、だいぶ改善されたという。


〇キャムル

 魔獣の一種。

 どの国にも属さない、ロンデット族という部族が主に飼育している魔獣で、余分な肉が自然と『落ちる』ことで知られる。この肉が非常に美味。

 寿命が非常に長く、百年ほどある。


〇カラナン砂

 カラナン砂漠に存在する砂。

 高温で一定時間熱すると極めて効率の良い燃料になるため、ザスターン王国の重要な輸出品の一つ。

 その実態は、魔力中継器マナエザクトの豊富な魔力によって変質した砂である。

 現在では法術具クリプトによる加熱が普及してるため、かつてほど使われはしないが、熱の持続性が高く、可燃時間も非常に長いため今でも重宝される。

 発火温度が非常に高く、普通の火ではなかなか点火できないという欠点もある。


〇ヤウェル

 カラナン砂漠でのみ自生する作物。

 地球で言う大根の半分くらいの大きさの野菜だが、加熱によって味が劇的に変化する。

 生だと柔らかく、バナナの様な食感で、瑞々しい甘さと酸味の絶妙なバランスが特徴。

 少し炙ると、今度は食感が変化し、やや弾力性のある歯ごたえと塩気すら感じられるような、肉の様な味になる。

 最後にじっくりと焦げ目が自然に剥がれるまで焼くと、今度は甘味のある餅の様な食感になる。

 なお、色々味付けしても美味しい。


原初文字テリオンルーン

 一度はエルフィナの命を奪った法術符クリフィスにも記載のあった、神々が使ったとされる第一基幹文字プライマリルーンすら超える力を持つとされる文字。

 ザルツレグの資料館では以下が確認された。

 [ウィル]

 [ラナ]

 [循環リオン]

 [虚無ミュト]

 その効果については使い手もいないため詳細は不明だったが、ゲッペルリンクを乗っ取った、悪意の王ギルスエルヴァスがこのうちの[虚無ミュト]を持っていた。

 その力は絶大で、核融合の熱すら『無かったこと』にされてしまうほど。

 ただ、コウやその刀を直接『無かったこと』にはできなかった模様。


神子エフィタス

 基本的には、桁外れの魔力を有する存在のことを指す。

 エルフィナも神子エフィタスであり、代々の教皇グラフィル全員神子エフィタスである。

 その存在は第一基幹文字プライマリルーンの使い手と同じかそれ以上に貴重。

 神子エフィタスの魔力量は膨大で、普通は個人差があってもせいぜい十倍程度だが、神子エフィタスの場合は並の人間の数千人から数万人分にも匹敵するとされる。

 その魔力を回復させる手段として休息すると、周囲から魔力を根こそぎ奪ってしまうためか、神子エフィタスは例外的に食事によって『直接』魔力を回復させることができる。

 そしてこれが即座に魔力に変換される都合上、『お腹に食べ物が溜まる』ということが起きなくなる。ちなみに通常の栄養を摂取する分はお腹にたまるが、満腹になる前には魔力変換が起きてしまう。

 結果、食べたければいくらでも食べられる(しかも栄養の過剰摂取すら起きない)という人間になってしまうらしい。

 なお、別にそこまで大量に食べる必要はない。

 つまりエルフィナやティナ、アメスティアが大食いなのは、もちろんこの特性もあるが、彼女らが食いしん坊だったからというのが最大の理由である。

 なお、コウは神子エフィタスではないが、ほぼ同等の魔力を保持している。


神殿イスタ

 建物のことも神殿イスタとは言うが、この世界では一般的に『神殿イスタ』といった場合は、建物ではなく組織のことを指す(建物を示す場合はたいていは地名が付く)

 クリスティア大陸にあまねく存在する勢力で、たいていの街には一つは神殿がある。

 神殿といっても人々が信仰の対象にするというよりは、どちらかというと街の便利屋というイメージの方が近い。

 地球と違い慈善事業をやってるわけではない。

 対価をもらって人助けをするという点では、冒険者に近い。

 ただし例外が教育で、『理の教え』と呼ばれる無償の教育を、週に一回、理曜日に行っている。

 その総本山ともいうべき場所は大陸北西部の果て、聖都ファリウスであり、神殿は独自の連絡手段と移動手段を持っていて、大陸全土の言語や文明レベルに大きな違いがないのは、神殿のおかげでもある。

 その起源は、一万年余り前に消滅した統一国家エルスベルまでさかのぼる。

 実態はかつての統一国家エルスベルの神王エフィタスと呼ばれる存在から続く、次元結界アクィスレンブラーテを護って世界を守護し続けていた存在。 

 現在大陸で使われている『聖歴ファドゥラ』という年号は、この神殿が立ち上げられた時を元年としている。

 神殿の中心地である聖都ファリウスは、一万年の昔から存在する唯一の都市で、人類の永遠を象徴するともされていた。


教皇グラフィル

 神殿イスタの頂点に立つ存在。

 聖都ファリウスにいて、人々の尊崇を集めているが、その本来の役割は世界を守護する次元結界アクィスレンブラーテの維持を行うことだった。

 大前提として神子エフィタスである必要があり、かつ特別な才能を必要とする。

 そのため教皇グラフィルになれる存在は極めて希少で、神殿は常にその存在を探し続けている。


大司教グラムセル

 神殿イスタ教皇グラフィルに次ぐ地位。

 自動的にヴェンテンブルグの大聖堂の長になる。

 現在の大司教グラムセルはランベルトの父ヴィクトル・エヴァンス。

 必ずしも世襲ではないのだが、次の大司教グラムセルはランベルトになる見込み。


〇エルスベル調査室ヴェストーレ

 かつて存在した、失われた統一国家エルスベルの調査を行う機関。

 神殿イスタの中に秘密裏に存在し、教皇グラフィルがその長を兼任した。

 エルスベルの技術は『空白の千年』の間に完全に失われ、それはファリウスですら例外ではないのだが、それの調査を数千年にわたって行ってきた機関。

 しかし百五十年ほど前、当時の教皇グラフィルであったゲッペルリンクが突如として次元結界アクィスレンブラーテに疵をつけるような暴挙を行い、その後当該の調査室のメンバーも全員行方不明となってしまう。

 その後、調査室は閉鎖され、長年にわたる研究成果も失われた。


真界教団エルラトヴァーリー

 ゲッペルリンクが神殿イスタを離脱した後に作った組織。

 その原型は同時に離脱したエルスベル調査室ヴェストーレを中核としていると思われる。

 元が元なので、エルスベル時代の技術、知識に詳しく、それを利用して強力な法術師などを抱えている。

 今のところ確認されているのは、教主ファスタ導師レクリアの二階級で、あとは天与法印セルディックルナールを持つ法術師クリルファも特別扱いにはなっている。

 聖都襲撃の際、導師レクリアを二人、法術師クリルファを三人失い、教主ファスタも動けなくなったが――。


次元結界アクィスレンブラーテ

 この世界を外敵(悪魔ギリル)から守っている結界。

 誰がいつ作ったものであるかは不明。

 エルスベル時代はこれから魔力の供給を受けていたと思われる施設がいくつか発見されている。

 この結界が揺らぐと、世界には悪魔ギリルが出現しやすくなる。

 ただ、現在この結界の状態は酷く不安定で、それは一万年前のエルスベルが滅んだ原因でもあるらしい。

 その後一万年もの間結界は代々の教皇グラフィルがその力で維持していたが、今回致命的なまでにきずを受けて、遠からず結界は限界に達すると思われる。


〇大陸史概要

 聖歴元年

  神殿イスタ創設

 聖歴一〇〇二年

  空白の千年期終了

 聖歴一五〇〇年頃

  世界各地に国が乱立。ある種戦国時代

 聖歴一七〇〇年頃

  大国が現れるようになり、安定した時代となる

 聖歴二五〇〇年頃

  大国による安定期終了、再び戦国時代へ

 聖歴四〇〇〇年頃

  古王国期の始まり。四大国が大陸を支配する

 聖歴四五〇〇年頃

  東方イールム王国、ヴェルヴスによって滅ぼされる

 聖歴五二〇〇年頃

  キルセアによって残る三王国(ノイア、サルジア、ウェジム)が滅ぶ

  古王国期終焉。十四王国時代となる

 聖歴六〇〇〇年頃

  十四王国時代終了、百王国時代と呼ばれる戦国時代へ

  法術に関する知識などは多くが失われてしまう

 聖歴八七〇〇年頃

  カラナン遺跡周辺に住んでいた人々がいなくなる

 聖歴九二二六年

  グラスベルク帝国建国

 聖歴九四〇〇年頃

  帝国、大陸のほとんどをその版図とする

 聖歴九七〇〇年頃

  帝国の勢力が減退

 聖歴九八二九年

  アルガンド王国建国

 聖歴一〇〇九一年

  一月末日 教皇グラフィルゲッペルリンクが次元結界アクィスレンブラーテへ干渉

  二月一日 エルフィナ誕生

  以後十年ほど、大陸情勢が不安定に

 聖歴一〇二四四年

  十月頃 コウ、クリスティア大陸に転移してくる

  十二月 コウ、フウキの村を出る

 聖歴一〇二四五年

  一月 コウ、ラクティに出会う

  二月 ラクティがパリウス公爵に就任

  三月 コウとエルフィナが出会う

  四月 パリウス内乱勃発

  五月 パリウス内乱終結

  六月 コウとエルフィナ、アルス王立学院に入学

  九月 学院祭襲撃事件

  十月 末頃にコウとエルフィナ、バーランド王国に入国

  十一月 バーランド王国、アルガンドに侵攻を開始しようとするも突如撤退

  十二月 コウとエルフィナ、帝国へ向かう

 聖歴一〇二四六年

  一月 フェルゼン大湿地帯にて謎の大爆発発生

     末頃にコウとエルフィナ、ドルヴェグへ到着

  二月 コウとエルフィナ、帝都へ到着

  四月 帝都近郊の村が壊滅状態にされる事件発生

     コウとエルフィナ、ティナを護衛して聖都へ出発

  五月 ヤーラン第二都市クベルシアで騒動発生

  八月 コウとエルフィナ、聖都に到着

     下旬に真界教団エルラトヴァーリーが聖都を襲撃

     コウとエルフィナ、共に異空間に消える

     教皇グラフィルアメスティア、死去

     教皇グラフィルティナ、即位

     アルガンド王ルヴァイン四世、死去

     バーランド王イルステール、死去

     その他、大陸各地で悪魔ギリルによる騒動が多数発生

  九月 教皇グラフィルティナ、聖都の放棄と同地域の封鎖を宣言

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