第6話 入院初日(2.26)
199?年2月26日(月)晴
妻と子供たちが家に帰って、シゲルは入院したのを真剣に感じ始めていた。まだ初日のせいか全てが新鮮なので時間の経過は早かった。お昼、最初の病院食を食べたところ、何とも味が薄めで量が僅かなんだろうと思いつつ、今日から約一ヶ月間の教育入院で食事を主体に運動や生活サイクルの見直し、そしてその習慣を身につけねばなどと考えるが、疑心暗鬼もすこし。15年以上吸っていたタバコは長男ヒロシが生まれてすぐにホタル族がいやで禁煙に成功したが、夕食時のビールだけは年360日頻度で休肝日どころではなかったのである。
入院時の通常検査なのか、胸部及び腹部のレントゲン検査と心電図の検査を受けたあと、今後の治療方法や予定を担当医の坪井先生から説明していただき、
「一日の食事の接種カロリーを1600kcalで計算して、3食の献立を計画してもらい
ますので、頑張ってください。それと、あなたはタイプⅡ型の糖尿病に該当するの で、インスリンの作用不足を補う血糖降下剤という薬を処方しますので、食直前に必ず服用してください。」と言われた。
事務系のサラリーマンの場合は一般的に1800~2000kcalであるが、入院で活動も制限されている事や血糖値の数値が高めなので、これで始めつつ、その状況を見てから判断するとの事であった。
売店にて、スポーツ新聞とイヤホン、そして文庫本1冊を購入し、たっぷりある時間の使い方を工夫しようと思っていた。昼食後と夕方5時前には会社へ連絡を入れ、担当していた業務などの進捗状況を確認して初日を終えた。
病院内を歩き回り少々疲れがあったので、午後9時の消灯時間後にはすぐ熟睡できたようである。
・体重:60.5kg 血圧:110~60 血糖値:327(朝食前)
(昼食)中ご飯 みそ汁 スキヤキ リンゴ半切
(夕食)中ご飯 そば 卵とじ イチゴ数個
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