第3話 お告げかな?
3,4か月前くらいだったか、まだ年末には日数があったと思う頃、自宅に来られたある業者さんから、妻に
「お宅のご家族に、〇〇病の方がおられないですか?」
などと、尋ねられたことがあった。
あつこは、なにも思い当たることがなかったので、
「いや、多分いないと思いますけど?・・」
と関心のない返事をしたようである。
そのあと暫くしたころからシゲル自身には、今まで経験したことがないある現象が身体そのものに始まりつつあった。今までと何ら変わりなく普通に過ごし、仕事時間や食生活も普段のままであったが、何とも原因不明な日々の変化に戸惑っていた。
体調も悪くはなく季節が秋に向かっていたので食事も美味しくて、これは太ってしまうなと思っていたのだが、あろうことか、ダイエットでもしているように定期的に体重が減っていったのである。きつめの運動も全くしていないにも関わらず一週間ごとに約500gづつきれいに減量していた。それはそれは見事な比例直線であり、ズボンのベルト穴も何個かずれてしまった。急激な外見の変化はなかったので、家族も含め周囲にはなにも問いただされてはいない。
味覚の変化を自覚しだしたのもこのころからである。アルコールの中でも、大学で真夏に温室内で実習を受けたことからビールが大好きとなり,寒い冬でもお構いなしでほぼ360日楽しくのんでいたのだが、もともと甘いものは胸焼けして受け付けていなかったのが、おつまみとして何故か好むようになっていたのである。本人はいたって健康のつもりで生活していたが、やはりどこか今までと違う?と感じていたところで、幸か不幸か、会社での健康診断の時期となっていたのである。
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