第21話 夢を追いかけて

りな、不機嫌Max!


【はると、何話って?】


 もう、どこかでと思ったけど、庭でいいや。急いで話そう。


【りな、納得いかないよな?】


【納得なんか出来ないよ!はると!さきさんとこ行ってから仕事のことしか頭にない。休みも家に…そんなにさきさんと親密な関係なの?】


 さきさん、何としても来てほしいってなるけど、

もう断るしかないのかな?それほどの内容ってほどじゃないと思うな。何か隠してるのかな?


【りな、どう説明したら…】


【はると、私はね、はるとがやりたい仕事なら応援する。でも、さきさんのこと、はるとが気になってるのは解るよ】


 さきさんの大人の女性って雰囲気は確かに気になってはいるけど…


【そんなこと、ないよ】


【言い切れる?さきさんって少しずつ、はるととの距離近くなってるよ。もう嫌なの!大好きなはるとが離れていくのって…わぁーん😭】


 りなをそっと抱き寄せた。こんなに小さなかったんだね。ごめんね。不安だったんだね。そんなにもさきさんとの関係に不安だったんだ。


【りな…泣かないで、それと俺は行かないよ。今の仕事も迷惑かけないタイミングでやめようと思う】


【えっ、うちの会社も?】


【やりたことあってさ、りなと付き合うずっと前からね】


【それ、私も出来る?】


【ここじゃないよ、遠いよ】


【何しようとしてるの?】


【夢だったんだ!海で働くの。海の家、マリンスポーツ、ホテルなど総合的に行なってる会社。前に面接に行って通ったけど。保留にしてる】


りな。ポカーンと、そりゃそうだよな。


【失敗してもいいんだ。俺ね、人生の終わりに諦めたことを後悔に変えたくない。自分で選んで失敗したら後悔しない】


【はると、思い切ったことするね…】


【りな、俺と結婚したら苦労するよ。ごめんね。俺じゃなくて、他にいい人が…】


【そうだね。もっと安定した人と結婚して、幸せなって、言うとでも思ったの?そうだとしたら、馬鹿だよ、はると!】


どうした?怒ったの?りな?


【はるとはさ、私がはるとの将来性とか、そんなんで好きになったと思ったの?はるとだからだよ、好きになったの。ずっと前から好きだったの】


【りな、なんで俺のこと、よく解らないな】


【解らなくていいの!はるとは私のこと何で好きになってくれたの?聞くのちょっと恥ずかしいけど…】


 そりゃそうだよな、自分で言うセリフじゃないな。りな、可愛いし、無邪気だし、スタイルも…ってそんなんじゃない。


【りな、俺の人生の一部になっちゃったよ。いてくれて普通だし、当たり前だし、でもいなくなったら俺は自分を見失う。りなが舵を…俺の操舵手だね】


【同じだよ、はるとがいないなら、何もないから。子供の頃からずっと一緒だったもんね。はるとはさ船長だね。お互いに船に例えたね】


【二人共例えが微妙…でも、りな、いてくれてありがとう】


【はると…大好き!失敗しても思い出に変えよう!楽しく行こう!私も少し貯金あるから、ほんの少し。一緒にいたい。ずっと】


【じゃ、当たり前の人生でない、夢を、追いかける人生に変換だね】


【そこに、私はいてもいいの?】


【りなにずっといてほしい】


【はると、何かプロポーズみたいだね。きゃ♥】


【指輪ないけどね】


【何もいらない…って言いたいけど、はるとを独り占め出来る何かほしいな!】


【そうだね、今度一緒買いに行こう!💍】


※ガサッ!※


【誰だ!何がいる!りな、俺の後ろへ】


【怖い、はると、何?】


りなが抱きついてきた。何か可愛い!


俺、汗臭いが…ごめん。


【ごめんなさい、驚かしちゃったね。はると、今週末買いに行きなさい!それ買ってきたらお祝いするね。家で。バーベキューパーティーでも】


お袋、何やってるの?バーベキューじゃないよ。


【何やってんだよ、ビビったよ、もう】


【おばさん、どうしたの?】


【あのねー、家の前でそんな話ししていたら買い物行けないでしょ?でも、嬉しいこと聞いた!ありがとう、りなちゃん。願いが叶った。りなちゃんがお嫁さん。はると、あれくらいでビビるな。りなちゃん守りなさい】


【お袋、気が早いよ、それに全部聞いてたの?】


【おばさんに聞かれたの?恥ずかしいよ】


【こんな可愛い子が、娘に、嬉しい!おめでとう🎉】


 駄目だ、何も聞いてくれてない…りな、ごめん…あれ?喜んでる?


【おばさん、ありがとう!】


受け入れたの?話早くない?














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