第20話 強い想い

帰ってきて困惑している二人に対して、


【私からしっかり説明します。感情的になる人、私利私欲になる人、話の聞けない人は、すみませんが退席願います。はるとくんのお母さん、この場を少しの間お借りしてよろしいでしょうか?大変申し訳ございませんが】


おおっ、さきさん強気!母は圧倒されて、


【はい、どうぞ。すみません慌ててしまって…】


【いえ、誤解もあったようなので、こちらこそ】


さきさんが、話をまとめるようだ。


【まず、はるとくんは汗をかいたから着替えると、自ら服を脱いでいただけです。何もやましいことはありません】


母は納得してる。りなは、疑いの表情…


【次に、はるとくんは来週から私達の研究所に来てもらう方向で、そして保険等の手続きも完全移籍ってことで行う予定です】


りなが、


【あの、すみません。はるとの意見は?】


【俺が言ったんだよ。希望してるのは俺】


【さきさんがいるから?】


【違うよ、慣れている仕事に近いから】


さきさんが、


【りなさん、すみません。話の途中なので。それで私達の仕事について話します。はるとくんに期待していることが明確になりますので】


母が、


【りなちゃん、ここはさきさんの話を聞こうね】


【おばさん…解った】


【りなちゃんが、はるとを好きでいてくれてるのはよーく解ってるし、私も娘と思ってるから】


 何か、方向が見えてこないぞ。そもそも俺のことだよな?


【はるとくんには、環境破壊、地球温暖化、絶滅危惧種…などなど。多岐に渡る仕事、全ての装置が完成すると、安定して過去未来へ行き来出来ます】


りなが、


【ちょっと待って、さきさん!それって、はるとと私の未来の様子も解るってこと?】


さきさんは、それについて、


【私的なことは見ないことにしてます。プライバシーのこともあるので】


【なーんだ、見ちゃいけないのか…】


【そういうことで、タイムパラドックスが起こる恐れがあり、出来るだけ回避したいので。本当に地球存亡の危機に関することだけ関わるようにしています…あの、りなさん、ちょっと無意味な質問多すぎますね。控えてもらえますか】


【何ですか?その言い方!】


 りな😡‼️どうもこのタイプとか相性悪いみたいだ。思えばるいさんもそうだったな。さきさん誤解されやすいね。心配した母が、


 【さきさん、すみません。はるとは来週からそちらでお世話になることになっているようですね。でしたら、もうじゅうぶん必要性は伝わりました。それにとても重要なことに関わるそうで。私やりなちゃんの同意は得なくても本人次第でいいかと思います。よろしくお願いします】


さきさんは、笑顔で、


【お母さん、こちらこそよろしくお願いします。お休みの日に大変失礼いたしました。りなさん、5目おかけしました。はるとくん、来週からよろしくお願いします。では、失礼します】


 緊迫した説明だったが、さきさんさすが!皆を黙らせた!黙らせられたのは、りな…だったな。

りなにはしっかり俺の真意を説明しよう。


【りな、ちょっとモーニング行こう】


【もう終わってるよ】


【じゃ、コーヒーでも、外で話そう】





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