書籍化打診と決定の大きな違い。

 カクヨムには、調べりゃ

『書籍化決定しました⭐︎』


『コミカライズ決定しました⭐︎』

 の文字で溢れてる。


 そのたんびに、ハンカチキィィィと噛み締めるような気持ちだった。気持ちだけだよ。ホントに噛み締めてないよ。歯が弱いのでそんな事したら歯が抜けちゃう。

 涙で枕を濡らすぐらいはしたかもしれん。

 ただのドライアイかもしれん。


 んで。

 今回商業出版打診を頂いた時に、

『これは決定ではないので、そこヨロシクね⭐︎』と、ホント釘を刺された。

 刺されまくった。

 タダでさえ体力ないのに、それが致命傷になるかもな、と思えるぐらい刺されまくった。


 これには理由があったんだよ。

 聞いた。

 分からない事は聞く、これ、仕事で一番大切な事。知ったかぶりはNGだよ。相手の為にも自分の為にもならんしな。余計な回り道や二度手間も発生するからな。

 あと、信頼をなくしたり、後々困った事態を引き起こす事もある。


 契約に

『聞いてない!!』

 は通じないよ。

 聞かなかった方が悪いんよ。


 って事で聞いてみた。


 書籍化には、段階があるんだってさ。


(1) 出版社のとある編集者さんが『この作品好き!』を見つける

(2) 編集者さんは編集部に『コレ本にしたい』と打診

(3) 編集部から『まぁええやろ』とOKが出る

(4) 出版社のある編集者さんから作家に『本作らん?』と声かけ

(5) お互い条件提示したりして、書籍化の条件を出し合う

(6) 落とし所を見つけて、いざいかん!!

(7) イラストの方向性を決めたり、本文を直したり

(8) イラストレーターさんにあたりをつける

(9) 問題なく進められそうなら、企画化して編集部に正式に提出

(10) 編集部の稟議りんぎが通る

(11) 書籍化決定!

(12) 出版レーベル、イラストレーターさん告知、発売予定時期公開

(13) 出版


 という流れ。


 んで、今は(6)、(7)の段階。


 ここでポイント。


 私は、まだ、

 なので、『書籍化します!!』と言っちゃダメな時期なんですよ。


 だってまだ確定してないから。

 計画が頓挫とんざするなんてさ、出版以外の世界でもボロボロある話だよ?

 ITの世界でも、日の目を見てない機能とかさ、ゴマンとあるよ?

 要件確認して、ソースコード書いて、テストして、問題ない! と思っても、リリース不可になるものとかな、沢山あるんだよ!!!(魂の叫び


 出版業界も例に漏れず。

 編集者さんと何度も打ち合わせて折衝せっしょうして、本文を商業に耐えうるものに何度も改稿し、恐ろしく時間と労力かけたって。

 稟議りんぎが通らなきゃ出版できないんだよ。


 かけた労力返せ!!

 と言いたくなるかもしれないよね。

 特に、作家さんはね。

 まるで自分の作品を否定されたような気になっちゃうかもね。


 違うよ。


 作品が否定されたんじゃないよ。

 何かしらの理由があって、出版出来ない、と判断されただけ。

 面白くないから、とかじゃないんだよ。


 そこにあるのは大人の事情。


 出版はビジネスだ。

 特に紙の書籍は生産コストがバカでかい。

 数百万の金をかけて全然売れない、なんて大博打は打てないんだよ。

 ある程度『売れるかも』と見通しが立たないと。


 それはIT業界でも同じだよ。

 売れない物は作っても仕事にならんねん。

 ワシらも生活があるからな。金を産まなきゃならん。

 金を産む想定ができない物は、多大なコストをかけて世の中に出せないんだよ。


 もしどうしても出したいなら、仕事じゃなくて趣味で出すんだね。

 私も実際にAmazonで販売してるよ。

 趣味でやればいいんだよ。


 あくまで『ビジネス』だから。

 途中でダメになる事もある。

 当然だ。


 だから、本来『書籍化します!』と言えるのは、上記リストの(11) の時点。

 実はまだ、私も『書籍化決定しました!!』とは言えない。

 だから言ってない。

 あくまで、『書籍化計画進行中!』だけです。


 だから、まだ固有名詞が出せない。

 どの出版社、どのレーベルから出すのか、発売予定の時期は大体この辺りとか、言っちゃダメなの。


 だって決定してないから。


 ここ、気をつけなきゃいけないポイントです。


 だからカクヨムには、もしかしたら書籍化計画が進行してる他の作品も沢山あるかもねー。

 言えないだけでねー。


 え?

 じゃあなんでエッセイ書いてんのかって?


 ちゃんと出版社に確認とって、エッセイ書くOK貰ったからだよ。


「私、執筆実況エッセイも書いてて、今回のこともエッセイで実況したいんですが」

 って。

「固有名詞や、決定してない事をさも決定したかのような感じで書かなきゃいいよー」

 とOK貰いました。


 流石に、確認せずやる勇気はないよ!

 私は所詮、底辺社畜でビジネスマンの流儀(※飼い慣らされた社畜としての習慣)を叩き込まれてるからな!!


 って事で。

 もし企画倒なければ、ちゃんと出版社の稟議りんぎ通った時点で『書籍化します⭐︎』って断言するよ。


 あと、宣伝しまくるよ。そこまでなったらね。

 ウザイほどね。


 本は初速が重要。

 最初に何冊売れたかで、次出すかが打診されるから。

 せめてゼノが出るまで本にしたい!!

 素敵イラストレーターさんが描いたゼノが見たい!!!

 2巻だ! せめて2巻まで出て欲しい!!!


 って事で。

 まだ書籍化は本決まりじゃないよ。

 そこ、間違えないでね!!


 ただし。


 このエッセイは実況エッセイ。

 頓挫とんざしたら頓挫とんざした事をリアルタイムでお届けするよ⭐︎

 今後が楽しみだねー!!


 はてさて、どうなる事やら。

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