のじち(野椎神)
1.概要
錫見原市に現れた怪異。主に市外男性を襲うものとして、市役所から発生予告と警告が配信された。傾斜のある場所に現れ、特に山間部での発見報告が多くあった。本編中では鈴魅流れの際に鈴古水族館のエスカレーターで鈴魅神社新宮の宮司になるはずだった広末を襲い、その四肢をもぎ取った。
その正体は「野椎神(鹿屋野比売神)」と呼ばれるものであった。明屋慈畢愎神とは旧知の仲であったようで、市内でも度々会話している場面があった。明屋慈畢愎神曰く、元々祀られていた神社や、神域としていた野山を広末の先祖に侵されたため、広末を追って錫見原市に入り込んだということだった。入り込んだ際には市内に蛇を大量発生させたが、他の神格(主に同じ山神である薬子母神)の影響によりそれらは死骸となって溢れた。広末の四肢をもぐより前は、手当たり次第に市外男性を捕食、蛇の怪異を産みだしていた。のじちが産み落とした怪異は主に花園や山間部、街路に住み着いていた。山間部では大蛇の姿をしたのじちを発見することも可能だった。
広末の四肢をもいだ後は鈴古水族館内に暫く滞在していた。誠之助が何度か立ち退くように説得を試みたが、あまり聞き入れることは無かった。錫見原市消滅後は井森家の神社の末社に滞在している。
2.行動指標
主に広末浩二の市内行動と相関する。市内では市外男性を襲うが、広末以外の名前を持っているキャラクター達を襲うことは無い。
香織や響介が「対話を試みる」といった行動を行った場合、会話が可能である。想定されていた会話内容は以下のとおりである。
・明屋慈畢愎神の正体について。
・錫見原市にやって来た理由。
・花園にある「門」について。
・あきひずさまの正体について。
・薬子母神の正体について。
ただしこれらは香織らが理解できるような言葉選びをされるとは限らず、その意味を登場人物らが理解できる可能性は低確率であった。
3.補足・元ネタなど
元ネタとなったのは「ツチノコ」と「ノヅチ」、「野椎神(鹿屋野比売神)」である。蛇の要素は妖怪としてのノヅチから。また、傾斜を好むといった要素も妖怪のノヅチが持つ「坂の上から転がって素早く移動して人を襲うが、坂を上ることが苦手」といった話から来ている。
存在としては「会話ができる怪異」として設定されたものの、ストーリーの進行の変化や、「喋らない方が怖い」といった判断から、あまり主人公らとは関わらない方向に舵が切られた。
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