村松凛
1.概要
錫見原市の「移住者」にあたる少年。物語中盤から香織と響介のいる高校に転入し、錫見原市の違和感を指摘し始める。
「移住者」は家族のうちの誰かが錫見原市に強く呼ばれた場合、自分が呼ばれなくともついて行くこととなった者。そのため、錫見原市でも記憶や思想の変異が少ない状態で存在できる。村松の場合は、父、母、姉の自分以外の全ての家族が錫見原市に呼ばれていた。
2.パーソナリティ
おそらく本作品において最も自分が「人間」であることに執着していたキャラクター。人生観として「人間として生き、人間として死ぬ」があった。
父と姉が重度の精神疾患、母が介護と仕事に追われて村松を蔑ろにしていたことなど、家庭環境はかなり劣悪であった。そんな家族を見ている間に、「自分はきちんと人間でありたい」という一種の強迫観念のようなものを持ち始める。
人間的に正しいこと、人間的に好かれること、周りに良い人間であると思われること、などといった要素を必死に学習し、身に着けている。そういった部分が表面上ではあるものの、香織の兄である光暉と共通していた。ただし、村松の場合はそれが強迫観念の一種であり、どちらかと言えば香織に近い精神性とも言える。
3.補足情報
物語開始時点では存在せず、響介が一時離脱することが決まった時点で追加されたキャラクター。
本来の移住者のキャラクターは別にいたが、菅沼周辺の人間関係やストーリー進行が変動したため没になった。
4.行動方針
社会的な倫理に準ずる。日常生活では家庭の崩壊が外に察知されないように行動する等、世間体を優先する。
響介などとの探索時には、周囲に気を張り、危険を事前に察知する行動をとる。対怪異の場合は全員での逃亡を選択する。
人間関係の構築については自分から積極的に行動しないが、周囲から少しでも声をかけられれば友人として関係を構築する。
5.錫見原市消滅後
引っ越し前の家で目覚める。父親と姉が家で暴れる中、母がそれを必死に止めている状況を見て、「帰って来た」と実感する。そのまま着の身着のまま家を飛び出した。何処に行けば響介や香織に会えるかわからないまま、夜の東京を彷徨っていたところで、バイクに乗る菅沼の巨体を見つける。目が合った瞬間に菅沼に連れ去られ、香織のいる病院に向かい、彼女の最期を看取った。
その後は一時的に井森家へ身を寄せつつ、響介の怪異事件調査などに付き合うことになる。
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