第12話

「で、みんなどう思うさっきの反応」


「私は客観的な感想だったなと思うよ」


「変なことはしない人だと思いましたけど」


なぜ私たちがこんな話をしているかというと、

それは、お兄ちゃんが起きてくる前の話

________________

________________

「やっぱり、あの穂乃香のお母さんが許可を出したとしても穂乃香の事が心配です」


そう神樹が心配そうに言う


「いやいや、大丈夫だよ。そんなひとじゃないよ」


「それでも、心配ですよ、普通に考えて、会って数日の男と一緒に住むなんて控えめに言ってクソビッチか結婚詐欺師のやることだと思います。」


「おいおい、ひどい言われようだね、ほのちゃん、そこでこの天っ才っ的!な私が意見してあげよう」


立ち上がり、手を胸に当て自信が溢れんばかりに恥ずかしげなく言う


「そ、その意見とは」(ゴクリ)


「一回お兄ちゃん呼んで少し話す。私たちも、人の善し悪し位はわかるもん」


「あーまぁそのつもりで来たんですし、呼んできて貰えますか」


「その前に、穂乃香にはこういう質問して欲しいんだけど____」


「了解、それで納得して貰えるなら」


といい、お兄ちゃんの部屋へと向かう。

____________________________________

____________________________________

「で、みんなどう思うさっきの反応」


「私は客観的な感想だったなと思うよ」


「変なことはしない人だと思いましたけど」


二人ともそんな悪い印象はなさそう。


「それにしても、イケメンだった。」


「そうですね、わたしはそのせいで質問したいことが聞けませんでした。」


「でも、悪い人じゃなかったでしょ」


「そうだね、なんなら仲良くして、彼氏にしたい」


「言いたいことは分かります。.....冗談ですよ」


呆れたような声で言われた。

しょうがないでしょ、男をことごとくふっている神樹の発言だとは思えなかったんだ。


「じゃあ帰りますね」


「たのしかったよー」


あれから少しお茶をして解散する流れとなった


「うん、私も久しぶりに遊べて楽しかった、じゃあね」


背を向けて二人が歩き始めた...と思ったら神樹が振り向き

こちらに向かって来る。


「何かあったら電話してくださいね、私の家に泊まりに来ても良いですから」


親友の優しさに嬉しくなる


「もう、神樹は心配性なんだから、わかったよ何かあったら神樹の家に凸るから安心しな、アポ無しだけどね」


「いいですよ」


そう言い、少し笑う

いいのかよ。


「お泊まり会の時は私も呼んでねー」


「はいはい、静かにできるならいいよー」


前回、うるさくてお隣の人にお気持ちをされたことがある。


「えー、しょうが無いよ、楽しいんだから」


「それはよかった、今度、誰かの家でまたやりたいですね、お泊まり会」


「だねー」


「そろそろ、帰るね、ほのちゃん」


「じゃあ私も」


と、いい今度こそ帰って行った。

そして思う、私はなんて良い友達を持ったんだろうと。

____________________________________

____________________________________

『!脅威がさった!』


布団を身を守る様にくるまり、嬉しく思う

否、もう一人まだいるが、これは日常として受け入れるしかない。

我が家に来た先ほどの脅威と比べろ!可愛いもんだろ、さっきの質問にも、完璧に答えられた今の、スーパー友近様にとっては、赤子同然!

ふははははは


『コンコン』


え、

『ガタン』

びっくりして、ベッドから落ちてしまった。

そのため、体に布団が絡まった醜態を晒す事になった


「お兄ちゃん大丈夫?」


扉から覗く穂乃花が「どうしてそうなった」と、言いたげな顔をしながら言う。


「あっ、ダイジョブです」


「そう、良かった晩御飯作ろ、お兄ちゃん」


「あ、はい」


その日の晩御飯はパスタだった






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る