第10話

穂乃香に言われた道理、眠気を纏ったあまり考えられない脳を無理やり動かし、体を動かす。髪に櫛を通し、寝間着から普段着に着替えようとしたら、段々と脳が冴えて来て穂乃香と同年代の女子が、二人もこの家に居るということが解って来た。

そう思うと、今、俺が持っている服は変に思われないか、いや、少なくてもファッション雑誌には乗っていた服だぞ、だが、制服のほうが良い説がある。

だって、学校帰りだしニ、三時間前だけど、そう思い制服のズボンを履きシャツを着る。

そして、今まで考えていた事を言おう会話デッキだ。


.....だが、私はまともに女子高生と話した事が「無い!」ので情報は全てラノベとアニメからだ、そして私は知っている。アニメと現実は違う事を、だが、そこでIQ53万の私は考えた。だんまりを決め込もうと、いや、ただ黙るだけじゃないよ、返事はする。そして、笑う、笑顔を浮かべるずっとニコニコしてる。


これで...行ける!(確信)


ドアを静かに開け、穂乃香達が居るであろうリビングへと足音を殺して向かう

そこには穂乃香と楽しそうに話すボーイッシュな高身長で女の子にもモテそうな人となんだろう、こう、小さくて可愛らしく庇護欲を駆り立てられる人がいる。

ロリコンの気持ちがわかるかもしれない。

あぁでも、怖くなって来た、まだ、部屋から出てきた事にばれてなさそうだからまだ引き返せるかもしれない


「.....」


冷や汗が額を濡らす。

手や足も震えて冷たくなっていくのが分かる、でも行かないといけない、デッキとは言えないが恥をかかない方法も、奥の手もある。それに、久しぶりに人からちゃんと求められた。

話した事もない人達からの告白とは違う、だから、応えなきゃいけないんだ。そう考えると自然と体が動いた、汗は止まり、体温が元に戻る、震え無くなった足でリビングへと向かう


「あ、お兄ちゃん来た」


その言葉を聞き、笑顔を作る。

始めの言葉は決まっていた


「どうも、穂乃香の兄になった友近です。よろしく」


と言う何の変哲も無い挨拶、面白くもなく、つまらない、普通でいい、悪印象をつけるよりかは断然ましだ。


「どうも~カッコいいね」

「お邪魔してます」


と言う小さい方の人は陽キャだ陽キャは嫌いじゃない、話続くし、もう一人は礼儀が良い、育ちがいいのかな?


「えっとー、こっちのちっちゃいのは姫野 真莉奈」


「ちっちゃいの言うな!」


穂乃香がちっちゃいのと言うと頬を膨らませ怒っている、地雷か?

身長の事は話さない様にしよ


「で、こっちのカッコいいのは早瀬 神樹」


「よろしく」


カッコいいは何も言わないんだ


「そして!二人は上野原高校生です。なので、可愛い後輩が3人もできるよ、やったね」


「え、友近さんも上野原高校生たったんですね」


「先輩だ!部活なに?」


「入っていません」


あからさまに「なんで?」と、いう顔をする

答えねえよ、だってどうせ答えたらまた何か言われるもん

そしてここで『奥の手』を使わせてもらう


「では、私はこの辺で、やるべき事もありますし」


といい、自室に戻ろうとする。

ん?逃げる?そうに決まってるだろ、奥の手だよ。

だって護身術の初歩も逃げることだろ、某動画サイトでは戦う護身術が多いが、戦う前に護身しろよというガチ正論をしてみる。


「まって、お兄ちゃん」


真剣な顔で止められる

止めてくれるなよ我が義妹よ


「何ですか?晩御飯のリクエストですか?」


ちょっと嫌だったので、友達の前で言われて嫌そうな事を言って見る


「パスタが良い」


え、乗ってくるとは思わなかった


「ねぇ、穂乃香、任せっきりは良くないと思う」


「私も~」


「片付けは、するもん」


「片付けだけ...ですか」


「だって手伝おうとしたらもう出来てるんだもん、っていうか本題は違くて」


違うのか、少し一緒に暮らしてわかったがあんな真剣な顔をするのは初めてかもしれない

そう思うと、また真剣な表情になる。そして


「私の事どう思ってる?」


「え?」


声が出てしまった。今、間抜けた顔をしているかもしれない。

それぐらい意味がわからなかった。

これは、何が正解なんだ、と、とりあえず当たり障りのない答えを言おう

え~なんだ、あ、多分、これで、行ける...はず。


「元気な人、ですかね」


どうだ.....


「あーうん、ありがと引き留めてごめんね、お兄ちゃん」


「え、あ、はい」


そのまま、自室へと戻ると、ベットに倒れ混む

さっきの反応どうなんだよ

どうしろと、さっきの状況でどうしろと、頑張った方だと思うんだけどなぁ

はぁ、美味しいパスタ作ってご機嫌とろう

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「で、みんなどう思うさっきの反応」

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