第3話 金髪美少女ギャルとの邂逅

やっぱりか、内心そう思った

桐島さん達にはこういう意味があったのか。

それにしてもあの子

地毛なんじゃないかと思うくらい綺麗に染まったロングの金髪

引き締まってそれでいてどこか柔らかそうな白い肌

見とれてしまうほど整った容姿

めっちゃかわいいな

それにしてもさっきからこっち見ているけど

こっちの顔覚えられていたのかな。


「遅れてすみません、少し体調を崩し、遅くなってしまいました」


とりあえず謝罪の言葉を並べながら、軽く笑っている表情を作り

残っている椅子に座ると、

周りからの視線が多い、ナゼ?


「おう、遅かったじゃないか?だいじょうぶか?」


「まぁ」


「そうか、紹介するぜ、俺の息子加賀 友近だ」


「どうも」


会釈しながら顔色をうかがうが...


「「え、超イケメン」」


まぁ自分がその他大勢より容姿が良いのは自覚しているが

正面向かって言われるのは悪い気はしないが少し恥ずかしいな


「えーなになにぃ写真で見るよりめっちゃイケメンじゃん

勇志郎さんから鞍替えちゃおうかしら」


「おいおい、冗談はやめてくれよ」


新婚同士でイチャイチャしてんな~と、思っている間に話しかけられる。


「私、桐島 穂乃香よろしくね」


この友近って人さっきは急いでて気づかなかったけど。

めっっっちゃイケメンだ~


「加賀 友近です。」


え、なに最近のギャルというか現実のギャルはこんなにも優しいのか?


「そうだ、これから家族になるんだし、ともちんって呼んでいい?」


「あ、はい」


「私は今、中3で15、ともちんは?」


「高1で16です。」


「わ、じゃあお兄ちゃんだ、私ずっとお兄ちゃん欲しかったんだよねー、嬉しいな」


な、なんだこの距離の詰め方はこれがギャル、やはり怖い


「二人は仲いいね知り合いだったの?」


「いえ、別にそういうわけでは」


さっきぶつかって知り合いになりそうだったがな


「その割には仲が良いわねぇ」


「まあね」


「まあいいわこっちの自己紹介がまだだったわね。あ、そういえば名字は加賀に変わるのね私が桐島改め加賀 麗子こっちが娘の」


「ほのかだよ~稲穂の穂に乃木坂の、乃香りの香って書くの」


「私はね、仕事で学生さんたちの制服を作ってるんだ

だからね、君がどこの学生かわかるんだな~上野原高校でしょ、どう?」


「あ、はいそうですね」


「いや~ねぇあそこの高校のデザインは凝りに凝ったよ

 襟元のデザインとかボタンは___」


「ストップ!麗子さんは話し始めるときりがないから

そういえば穂乃香ちゃんはどこの高校に行くの?受験、終わったでしょ」


「フッフッフッ」


待っていたと言わんばかりのニヒルな笑みを浮かべると


「上野原高校よ」


「へー友近と同じ高校かぁ」


「あ~なんで言っちゃうの~私の見せ場だったのに~」


「ほのかはねぇ私が作った上野原高校の制服が気に入ってね、勉強頑張ったのよ」


制服で学校を選ぶこれがギャル

いや、まさかこの母親自分の娘を勉強させるために

好みの制服を作ったのか?


「ねぇねぇ、ともちん上野原高校ってどんな感じなの?」


「え、あー」


どんな感じって、どんな感じだ?というか学校見学会行ってるだろ

やめろよ、そんなキラキラした目で見るな


「そうですね、頭のいい人が多くて勉強が難しくて、とても広いです」


「え?」


え、なんで、そんな絶望した目をしているの?

皆が思う頭が良い学校毎年Top3入っているんだぞ、知らなかったのか、こいつ


「勉強、ついていける気がしない」


「安心しな穂乃香ちゃん大丈夫、この学年首席の友近が勉強を教えてくれるはずだ」


いやいや、まともに教えられるわけないし、怖いし、穂乃香さんも

そんな、会って一時間の奴に教えられたくないだろ


「...............」


ほらぁ父さんが変な事いうからぁ

黙っちゃったじゃん、


「...神か?」


涙を流し心から救われたように見える

?いいのか、それで


「え、首席なの、やば、最高じゃん、はー高校生活、楽勝ジャン、勝ったなこれは」


「じゃあそういうことでうちの娘をよろしくね友近君」


「え、は、え?」


その流れのまま食事会はお開きになった

______________________________________

「じゃあね父さん」


「ああ、いってきます」


突然だが父さんの会社が海外進出した

そして父さんはその店舗責任者となった

つまり、これは、もう

高校生一人暮らしデビューってこと

やったぜー

高校生で一人暮らしなんてもうラノベの主人公じゃないですかー


『ガチャ』


扉が開いたそして


「スマホ忘れた」


「どうも、お早いお帰りで」


「まぁまぁ机の上にあると思うからとってきて靴脱ぐの面倒で」


仕方なくとってきて、手渡す


「はい」


「ありがと今度こそ」


「いってらっしゃい」


「いってきます」


扉が閉まる

変わんないな、前から大事な日にいっつも何か忘れる

そう思いながら自室に戻ろうとすると


『ピンポーン』


とチャイムが鳴る

どういうことだ、父さんだったら勝手に入ってくるし

また忘れ物して入りずらかったのかな


「今度は何忘れ...え?」


扉を開けるとそこにはつい最近自分の義妹になった

加賀 穂乃香が大荷物を抱えてそこに居た









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