春休み

第1話 父、結婚 俺、顔面偏差値カンスト

「ただいまー」

自宅の扉を開け、誰もいないと分かっていながら家に帰ったことを報告する

なぜ、誰もいないと分かってるのに、こうも「ただいま」を言ってしまうのか、

その謎の真実を確かめるため、我々探索隊はジャングルの奥地へと足を踏み入れようとした瞬間何らかの罠に引っかかり、爆発してしまったー

爆破オチなんてサイテー

なんて事を考えながら、靴を脱いでいると、突然声がかかる


「お、帰ってきた、お帰りー」


「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ファッ、なんだ、なんで父さんがここにいる、今日早く帰るって言ってたっけ?でも、終了式でマナーモードだったしその可能性は大いにある


「んだよ、そんなに驚くなよ」


「え、何で帰ってるの父さん?そしてその恰好は?」


父さんは普通のサラリーマンだが会社は私服OKという会社

で働いている、不思議な会社だ

もしかしたらこれが働き方改革なのでは?

まぁ、そんな会社に勤めているため、スーツ姿の父さんを見たことなかったが、その父さんがスーツを着ている


「え?なにもしらないの、メール送ったのに?」


いそいでスマホを起動し確認する


「あ、ほんとだ、マナーモードにしてて、気づかなかった」


「ま、いいや今、口で言うわ、」


メールの内容を見て驚く


「え、結婚すんの?」


「え、何で言わせてくれないの?」


「ごめん」


「ま、いいや」


そう言うと、顔をキリッとさして、方手をポッケに入れ、もう片方の手の親指で自分を指し芝居がかった仕草でこういう


「俺、結婚するってよ」


「おめでとう」(パチパチパチ)


「ありがとう」


自分を男手一人でここまで育ててくれた父さんの結婚相手が見つかったのは

喜ばしいことだ、そして幸せになって欲しい


「そろそろ、というか、流石に合わせてくれてもいいんだよ」


そう、問題はここである。俺が人見知りな事を知ってか

相手の方に合わせてくれない

この前、父さんに「なんで合わなくていいの?」って言ったら

「別に一緒に暮らすわけでもないし、無理に合って嫌な気持ちになるよりかは良いと思うんだけどなー」って言ってた。その言葉に甘えてしまった自分を殴りたい

一緒に暮らさなくても、これから家族になる人だからそれなりの信頼関係が必要だと思うから、一回も会わないのはどうかと思う。


「そうだな、一回ぐらい合っておいた方が良いか、この後レストランで晩ごはん食べるから来てくれ」


「わかった」


「ありがとな、じゃあ、7時から『とってもおいしいフランス料理屋さん』

っていうお店に現地集合で桐島さん達とごはんね

俺はこの後桐島さんとデートだから詳しいことは桐島さん達と会ってから

のほうがいいと思うからその時話す、じゃあな」


「たのしんでねー」


と、言い意気揚々と出ていった。

...ん?達ってどういう意味だろう相手のほうにも子供がいるのかな

というかそんな事言ってたか自信なくなってきた、聞き間違えかな。

まぁ今考えても仕方のないことか、後で嫌でも分かるし、

さて、今は...1時か、ここからお店までは徒歩十分、いや近すぎだろ

__________________

スマホに一通の通知が届く

『インストール完了』

キタ!

フッフッフ、学校で言われていた顔面偏差値の件

試してやるぜ

『顔面偏差値を測定したい写真をアップロードしてください』

自分の写真あるかな

......まてよ、なぜ他の奴らが俺の写真を持っているのか?

盗撮......かな、えっ怖すぎ、待てよ集合写真という可能性もあるのか

自意識過剰もほどほどにしよ...

それにしても、ない!自分の写真がない!

フォルダを舐め回すように見てみるが、やはりない

くっ、こうなったら自撮りするしかないのか、一度もやったことは無いが、この『あいぽーん20』なら、AIアシスト付きの自撮りモードがある。

勝ったな。


パシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ


めちゃくちゃとってしまった。

だが、これで測定できる。

えーといい感じのやつは―

ない、顔が映ってすらない......どうしよ、自撮り下手すぎる。

不味いここで、陽キャLvが低いのがバレる。

はっ、これ鏡越しに撮れいいじゃん

俺天才では?


姿見の前に立ち写真を撮る


完璧だ。

さっきの少しの葛藤と努力はなんだったんだ?

よし、じゃあ早速

『測定中…』


~15分後~


案外待たされるな


~30分後~


さすがに遅いな、やり直すかと思いスマホに手を伸ばす

『測定中ですので操作できません』

マジかよ......マジで!?

嘘だろおい、この現代社会でスマホが使えなくなるとか、とんだクソシステムじゃねぇか!

寝るしかねぇ

そう、自棄になり、布団の中に入る

ああ、温かい。

そしてまずい、アラームを設定しないと父さんとの約束の時間を寝過ごしてしまう。

でも、スマホは使えないし...ああ本格的にヤバイ。


スヤァ


~5時間後~


アラーム音が響く。

固まった体を伸ばしながら、スマホを見ると

『測定終了』の通知が表示されていた。

いや~測定終了したらアラームなってよかった。

今何時だろうかと思い、スマホの時計を見る。

そこには6:30と、父さんとの約束の時間が迫っていた。


まずい非常にまずい。

だが、自分の偏差値が気になる。

己の欲に負け見てみると、そこには


顔面偏差値999の表示があった。


__________________

あとがき

私は今回初めて小説を投稿いたしました、ですので読みにくかったり

変な文章、表現、誤字脱字があるかもしれません、ですので

どうか暖かい目で見守ってください。


もう一つ。(これは後日書き加えた物です)

コメントで


偏差値999っておかしくね


的な事を言われたのですが、回答といたしましては、

全く持ってその通りでございます。

アプリの製作者が偏差値というシステムを知らずに顔面偏差値計測アプリを作ったのでしょう。

感覚的には偏差値1=1点という捉え方でokです。

以上です。

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