第23話 side 木坂美縁
レベルアップした時のステータスの上り幅がこれまでより大きいことを知ったパーティーの私たちは積極的に戦闘をしていった。
一層はスライムしか出てこないためらくらくとクリアすることができた。
「いよいよ二層、ゴブリンっていう魔物なんだって」
「確か、武器とか使ってくるんだよな」
「えぇ、スライムと違って攻撃してくるからちゃんとフォーメーション組んで動きましょう」
フォーメーションは重戦士である西田君が敵の囮となりながら、江口君と私が攻撃していく、千佳ちゃんは回復魔法を扱うため、西田君は千佳ちゃんも守らないといけない。
西田君の負担が大きいが、学校にいたときは柔道部で人より我慢強いのが長所だ。大丈夫だと思う。
階段を下りて周囲を確認すると、ゴブリンが一体いた。
「じゃあ確認した通りに行くよ!」
西田君が前に出ると大きな盾を構えた、ゴブリンは一番近い人間を殺しにかかる。そこに注目しているところを私が剣で攻撃する
剣で背中を攻撃すると、ゴブリンは倒れた。赤い血が背中から流れる、それを目撃した私たちは本当に殺したんだと自覚した。
団長のヒリスさんが言っていた、人型のモンスターは初めはほとんどの人が殺した後具合が悪くなったりすると。
深呼吸をして落ち着く。これから人型やスライムのようなモンスターを沢山殺していくんだ、慣れていかないと
みんなも深呼吸をして落ち着いたようだ。
「先に進もう」
先ほどと同じようにゴブリンを殺めていく。しばらくするとレベルが上がった。
木坂美縁 勇者 LV2
筋力=28
防御=20
俊敏=30
器用=36
魔力=30
【スキル】
光魔法 聖剣 剣術 鼓舞 逆境
【ユニークスキル】
パートナー
そう言えば、異世界から召喚された人たちはこの世界の住人よりもレベルが上がりやすいとのこと。本来であればいまだにレベル1だったり、下手したらまだレベルが上がってなかったのかもしれない。それだけは感謝である。
今度のゴブリンは三体、今までだと単体だったのだがいきなり三体になった。
いつものように盾を構えながら西田君が前に出る。西田君を集中攻撃するがあまり喰らってないのがわかったようで、私たちを標的に変えた。
しかも一人がゴブリンの小柄な体格にあった剣を持っていたため江口君とそのゴブリンが剣を交える。
私は西田君と自分のほうに来たゴブリンを少し手間取りながらも倒し、江口君のほうを見た。
横腹に血を垂らしながら武器持ちゴブリンをやったようだ。急いで千佳ちゃんが回復魔法をかけると見る見るうちに傷が塞いでいく。
よかった、軽いケガなら回復魔法で何とかなるようで少し安心することができた。
少し進むと複数のゴブリンとその奥に目標である三階層に下る階段が見える。倒すために構えた。
西田君も攻撃に参加することでみんなの負担を減らそうと考えたのか、盾で相手の注意を引きながらも持っている剣でゴブリンを切り裂く。
私も負けてられないと思いゴブリンを倒した。江口君も無傷で倒すことができた。
ゴブリンの倒した後をみると何かを落としていた。これがドロップアイテムか!オリエルさんがモンスターを倒した後、アイテムをドロップすることがあると言っていた。
それはゴブリンが持っていた、小さい剣である。これは誰も使い道がないためカバンに入れた。
そして三階層、これよりも強いモンスターがいるため、身を引き締めて前に進む。
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