第5話 スキル確認
「取り乱して悪い」
「いいってことよ、俺も悪かったしな。そんなことよりスキルの確認しねぇか?タップするとそのスキルの詳細がわかるんだよ」
「わかった。」
セイヤの提案に乗り、まず自分のことについて知る。まず初めに【体重変換】と行きたいところだが、俺はケーキのイチゴは最後に食べる派だ。やっぱりメインは最後でしょ。そしたら順番通りにいくとして【認識阻害】からだ。
【認識阻害】LV1
相手に見つかりにくくなり、その場所に溶け込む。
【聴覚強化】LV1
1.2倍耳が良くなる。
【気配察知】LV1
自分の近くにいる生物の気配がわかる。また気配のある生物が大きければ大きいほどわかりやすく、明らかな殺意があると、使用してなくても勝手に作動する。
【探知】LV1
探しているものや生物を光らせる。
【武具適正】LV1
あらゆる武具をまぁまぁ扱うことができる。
ここまでは予想しやすい。しかし、スキルにまでレベルがあるとは。これはやり甲斐がある。普通に考えてレベルが上がると、その効果も強くなるのだろう。武具適正のまぁまぁが上手に、とかに変更してみたい。
さて、問題の【体重変換】である。文字通りにいけば体重を何かに変換してくれるのか、めっちゃ楽しみだ。
【体重変換】
自分の体重と引き換えに、スキルやステータスを得ることができる。
※スキルは既存のものなら25kg、新規のものであれ50kgかかる。
またステータスを得る場合は、1上げることに1kgかかる。
体重:125kg
「強くね?」
自然と声が出るほどのチートスキルである。しかも俺の場合ぴったしだ。体重と引き換えにってことはらくらく痩せることができるのか?やばい、さっきまで怒りに燃えていたが、いいことはあった。こんなチートスキルがあるのなら、わざわざクソ王様といじめてくるやつらと一緒に戦わずに済んだことを喜ぼう。
セイヤはどうだったのだろう。セイヤのほうに顔を向けると、指から火を出していた。
「火扱えんのかよ!」
「おぉトモヤ、俺結構強いぞ」
だろうな、見ててわかる。完全に上機嫌なセイヤだ。たぶんだが俺も似たような顔をさっきまでしていたと思う。
「どうしたそんなニヤニヤして」
訂正。俺もまだ上機嫌のようだ。
「俺のスキルも滅茶苦茶チートだし、滅茶苦茶ぴったしだ!」
「【体重変換】か?」
「そうだよ!」
二人でお互いのスキルの詳細を伝え合った。セイヤは
【洗浄】LV1
対象を洗い流し、綺麗な状態にする。
【火魔法】LV1
手からろうそく並みの火を出すことができる
【鑑定】LV1
対象の情報を覗くことができる。
【アイテムボックス】LV1
少しのものを入れることができる。中の時間は止まっている。
【鋭さ】LV1
得物に付与し、刃を通しやすくする。
【凝固】LV1
触れた液体を固めることができる。持続時間1分
「「強ぇ」」
お互いの感想は一緒だった。二人ともいいスキルなのか、それとも召喚者が強いのか、俺達にはわからないが、これを伸ばしていけば対抗することはできるだろう。
そういえば
「お前不憫だよな」
「なんで?」
「他クラスなのに、俺を呼びに来たせいで大変なことに巻き込まれちゃって」
「そうか?俺は死んでもいいからこういう展開に憧れがあってね。スキルだって使えるし。なによりお前がいる」
そういえばこいつはイケメンだった、しかも中身もセリフもイケメンだとは。
正直惚れそうである。
「スキルの実験しね?いざって時に効果がどんな感じかわからないと困るだろうし」
「そうだな、まず初めに俺の認識阻害からいいか?」
ちょうど二人いることで、スキルを使ったときどのように見えるのかわかるところが利点だ。こうして二人のスキルの実験が始まった。
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