第11話 ミソフォニアってなーに?知りたいYO☆

ミソフォニア。それは聞いたことない病名だった。




「それは一体どんな病気なの?」




最初は明るい雰囲気だったLIMEトークは、一気に重い感じになった。


まあそれだけ相手も悩んでいたのだろう。




「簡単に言うと特定の音に対して、怒りが出てしまう病気かな。詳しくは聞くより調べた方が早いと思う。今調べてみて」




その言葉を聞いた俺は、早速その病気を調べてみた。




調べてみたら、色々衝撃的なことが書いてあった。


ミソフォニアが本当に白川が言ってた通りの症状だったのもそうだが、


その特定の音っていうのが、咀嚼音や鼻をすする音などの、


日々過ごすうえでよく聞く音のことだったのだ!




もちろん人によって特定の音というのは違うが、


それでもトイレに居続けなければいけないぐらい、苦しい病気だというのはよくわかる。


この病気は治療法もなく、音を回避するしか術がない。




白川はこの病気に苦しめられていたんだなと考えると、


胸がきゅっと締め付けられるよな感覚がした。




「今調べてみたよ。すごく辛そうな病気だね……」




「うん、でもこの病気は誰かに理解してもらうことは難しいんだと思う。私の家族は全然理解してくれなかった。きっと先生とか友達とかに言っても絶対理解してくれないと思うわ」




「…………」




確かにミソフォニアは、吐き気など目に見える症状はない。そう書いてあった。


精神病はこういった所が辛いな……。




「ちなみに白川さんは、どんな音が嫌なの?」




「咀嚼音と鼻をすする音、咳払いとか書きだしたらきりがないかな」




「たくさんあるの?」




「うん。あとなぜか貧乏ゆすりも苦手。音関係ないのに……不思議だよね」




「確かに、音と関係ない貧乏ゆすりもこの病気が原因で苦手って不思議だ。それを見たり聞いたりすると怒りが出たりする?」




「うん、すごい怒りが出て目の前のことにすら集中できなくなる。だから授業とかも全然まともに受けられなくて、トイレの中で必死に教科書見たりしてる」




授業に参加できないなりに、違う方法で勉強しているなんてすごいな。


こういうできないなりに努力する姿勢はマジで尊敬する。




「偉いね。そしてすごい頑張っているな」




「ありがとう、でもできればこの病気が早く良くなって、皆と一緒に授業を受けたいけどね」




「……そうだな」




そしてLIMEでやり取りをしている中、俺はあることに気が付いた。

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