第2章 トイレのあの子と仲良くなろう!

第9話 初の接触!白川CUTE☆

夕食の時間、俺は家族全員に打ち明けた!




「俺明日から、トイレの女の子に話しかけてみるよ」




「えー!?ついに女子トイレに侵入!?」




姉はとても驚いている。




「まあLGBT法案可決されたし……」




母は多少呆れている……のか?




「違うわ!帰宅の時に話しかけるの!顔写真を先生から見せてもらったから、誰かはもうわかっている。あとは俺が頑張るだけだ」




「なーんだ……そういうことかー」




「剛、お母さん前にも言ったけど、応援しているから頑張ってね」




「ありがとうお母さん」




「なるべく優しく話しかけるんだぞ」




「わかったよお父さん」




こうして家族全員に俺の決意を伝えて、今日が終わった。


そして次の日の放課後、早速あの子を探すことにした。




「なあ剛!俺と一緒にカラオケいかないか?」




「悪い!今日はやることあるから無理だわ」




「ちぇー、じゃあまた次な」




「うん」




三上との会話を交わし、さっさと校門の外へ向かう。


校門外についた俺は、辺りをキョロキョロ見渡す。




すると!あの顔写真に写っていた女の子を発見!


心の中でガッツポーズをした!


早速その子の所へ向かい、声をかけた。




「あの、ちょっとお話いいかな?」




「……!」




白川は恐る恐る振り返った。




「……なに?」




「良かったらさ、俺と一緒にお話したいんだけどいい?」




「お話……?」




「そうそう、白川さんと仲良くなりたいなーって思って」




すると次の瞬間!




「ごめんなさい!今日はちょっと用事があるので……」




「あっ!」




白川は小走りで去っていった。


追いかけようか迷ったが、何か事情があるんだろうと察し、やめることにした。


また来週声をかけよう。そう考えて一旦諦めることにした。




休日の間、特に大きなイベントなどは起きず、いつも通り過ごした。


そして迎えた月曜日の放課後、まっすぐ校門の外へと向かう。


後ろから三上の視線を感じたような気がするが、気のせいだと考えることにした。




「あっ、白川さん!」




再び白川を見つけることができた俺は、すぐ声をかけた。


白川は振り返って俺と目が合った。




「……!」




「あっ!もし良かったら……」




っと言い終わる前に、白川は走り去ってしまった。


一体どうして俺から逃げようとするのだろう?何か悪い所があるのだろうか?




今日もしぶしぶ家に帰った。


家に帰っている途中、LIMEの音が鳴った。


メッセージを見るとそこには、「今日飲み会だから家にいないよ。冷蔵庫にある夕食食べてね」




「今日は飲み会だから家にいないのかぁ……」




思わず呟いてしまう。

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