第5話 親子の話し合い 知恵を借りたいYO☆
「ただいまー」
「おかえりー」
俺はいつも通り部屋に戻ろうとした。
「あれ?どうしたの?今日なんか暗いよ?」
「いや?いつも通りだよ」
「いやいや!今日いつもと雰囲気違うって!」
さすがは姉だ。俺がいつもと違うことを見抜いてきた!
「俺がいつもと違うことをすぐに見破るなんて、さすがは姉さんだ」
「まあね!だってもう何年姉やってきたと思ってるのさ」
……せっかくだ、このまま相談してみようか?
この問題に対して、どう対応していけばいいのか?それがわかるかもしれない。
「まあ実際悩みはあるんだよな、聞いてくれるか?」
「いいよー!あっ、せっかくだから家族皆揃ったときに話そうか!」
「わかった」
「じゃあ夕食のときにね」
こうして一旦解散し、一旦自分の部屋に戻った。
そしてついに夕食の時間が来た。
いつものように並べられた食事、そしていつもの家族。
だがこれから話す内容だけは、恐らくいつも通りにはならない、まるで非日常のように。
「剛が改まってお話するのって何か月ぶりかしらね?」
「悩みを言ってみなさい。お父さんが解決に向けて頑張ってやるから」
「単刀直入に言う。泣いている女の子を助けるにはどうしたらいいと思う?」
その言葉を言った瞬間、明るいムードだったのが一気に真剣な感じになった。
「全く関係ない子なら、私は気にしないと思うけど、どうしてそんなことを聞くの?」
と母は聞く。
「どうしても放っておけない子がいる。その子はずっとトイレで泣いているから、助けたい」
「その子はもしかしたら、誰かに悩みを言いたくないのかもしれないよ?人に知られたくないことだってあるかもしれないし……」
「それでも……それでも、俺はその子に寄り添ってあげたい。悩みを言わないのなら言わないでもいい。ただその子の……力になりたい」
俺は力いっぱいその言葉を口にした。
家族皆は少し驚いている。俺が必死になっている所をあまり見たことがないからだろう。
「そうか……わかったわ。2人はどう思う?」
「剛がそこまで一生懸命になるなんて驚いたな。俺は剛のことを応援したい」
「私も!」
2人とも俺の考えに賛成してくれるようだ。
「とりあえず私からの提案だけど、一人だとどうしても動きにくいと思うから、先生に相談してみるといいと思う。もしかしたら力になってくれるかもよ」
「わかった。やってみる」
なかなかいいアイデアかもしれない。
俺一人でも難しいし、友達の力を借りるのにも限界がある。
ダメもとで先生に相談してみるとしよう。
「さあ、これで問題も解決したし食べようか」
姉はお腹が空いていたのか、バクバクと料理を食べている。
こうしていつも通りの夕食が始まった。
そして夕食を食べ終えた俺は、特に変わったこともなく、
寝る時間になり寝た。
そして迎えた次の日の昼休み、ついに作戦を実行することにした!
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