第164話 これからのこと

いろいろ聞いて、私はどうしたらいいのか、今後みんながどう動くかを確認。


私がやるべきことはポーション作りだけでした。いつもと変わらんです。


あとの手配やら準備やらはギルドとみんながやってくれるらしい。面倒くさい事を全部お願いして申し訳ない気持ちになった。だからって何もできないけど。


フランクさんも特に無く、私が困った時に重い箱持ってもらったりとかお手伝い要員になりました。実際めちゃめちゃ助かる。


「俺たちはしばらくギルドに通うことになる。全員の時もあるし、必要メンバーだけの時もあるだろうから、毎日朝か夜に予定伝えるようにするな」


「わかった。フランクさんと美味しいご飯作るね」

「そりゃ楽しみだ。」


今日はまたギルドで話し合いらしいので、フランクさんと2人で報酬を受け取り、そのまま朝の買い出しの精算。


ナリアルさんから食材の入った箱たちをキッチンに出してもらって、鑑定しながらあちこちにしまっていく。これが楽しいんだよね。


仕分け作業中に、ポーション瓶と箱は小屋に運んでもらった。後で行くし確認しよう。


どんな食材か、簡単な使い方や作り方を軽くメモに書いて、一緒に箱に入れておく。そしたらフランクさんも分かりやすいでしょ。


片付いたら、小屋にれっつごー。


〈ディアいこ!〉

〈元気だな〉

〈なんでだろねー?〉


小屋に着いたらまずはポーション瓶と箱の確認。箱の中の魔石に魔力通せって言われたから、それもやらなきゃいけないね。


木箱は前回と形が変わっていて、平ぺったい正方形。2段重ねにして割れるより、1段で安全にってなったのかな。25本入るっぽい。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−

名前 魔道木箱(ポーション専用)

特徴 軽量化・時間停止が付与された木箱、登録者のみ開閉可能。

備考 内側にある魔石で登録可能。人数制限なし(指紋認証の魔力バージョンね!)

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分かりやすい説明ありがとう。なんとなく女性っぽいんだよね、鑑定さん。


ふたは普通に開いたので、内側にはまってる魔石に魔力を込める。てかこれ、箱1つだけなわけないよね?来るたび全部にやらなきゃだめかな。


とりあえず手元にある10箱に登録。次からどうなるのか後で聞こう。


お次は中に入ってる瓶の確認。本体の形は一緒でふたが種類ごとにちょっとずつ違うだけ。大まかに分かるように、傷系ポーションはグリーン、解毒ポーションはブルー、MPはオレンジの紐が結ばれてる。


上級の方が色が濃くて、初級の方は色が薄いんだけど。これ1つだけ手元にあったら種類わからないよなぁと思った。これも後で聞いてみよう。


1つの箱には1種類の瓶が入ってるから、お店に並べる時は間違えないと思う。たぶん。


〈作りまくろう!〉

〈無理するなよ〉

〈わかってるよー〉


ってことでまずは薬草の下処理。まとめてあるのをごっそり取ってきて、今日は初級と中級を作ろうと思います。


作りすぎたとて、お家にある瓶に入れとけばいつか役立つでしょ。いっぱい作っておけば詰め替えるだけで良くなるしね。


今度作りためる用に大っきな瓶買ってこようかな。


〈明日もポーション作りでいい?〉

〈好きに過ごせばいい。〉


〈ディアもしたいことあったら言ってね〉

〈たまには美味しい食べ物をねだろうか〉


〈思ったよりかわいいお願いだった。〉


お話しながら作っては、瓶に詰め替える作業を繰り返す。助手がほしい、助手。詰め替え作業だけでもやってくれる人がいたら楽になる。


私が作ってるってばれちゃいけないから難しいだろうけど。それに錬金陣も鍋も1つしかないから、瓶に入れてる間に別で作るってこともできないしね。


やっぱ時間ある時に作りためとくのが1番な気がする。


作っては瓶に入れ、箱に並べる。終わったら別の箱を開けて取り出し、また並べる。


中身が入ってない状態の箱なら持てるけど、瓶入れちゃうとびくともしませんでした。筋力はちゃんと子ども並み。


〈休憩しろ。〉

〈はーい。ブランチだったからちょっとお腹すいたね。〉


首を傾げてるからディアはお腹すいてないみたい。魔力使ったからかな。何か軽く食べたいから一旦作業終了させてキッチンに行きます。


お家に入った途端なんかとっても甘いいい香りがしてきた。お菓子作ってたのかな。


「あれ、どした?」

「ちょっと小腹がすいたからなんか食べに来た。」


「ナイスタイミング。パウンドケーキ焼いたよ、食べる?」

「食べる!」


「切るから待ってて」


キッチンに行くとフランクさんがいた。やっぱりケーキ焼いてたみたい!

まだオーブンが動いてるから追加で作ってるんだと思う。お菓子の焼けるにおいっていいよね。


「はいどうそ、お茶も淹れるからリビング行ってていいよ」

「わーいありがとう!」


切り分けたパウンドケーキをお皿に乗せてくれた。お言葉に甘えてリビングのソファでゆっくり食べようと思います。


〈ディアもちょっと食べる?〉

〈いらないよ。夕飯を多めにしてくれたら嬉しい〉

〈任せて!〉


今はちっちゃい状態で足元に丸まってます。かわいいね。


「はい、お茶淹れたよ。夕飯一緒に作る?」

「ありがと!一緒に作るー。なににする?」

「うーん。ミソやショユ多めだったから別の味にしようか。」


フランクさんと夜ご飯の相談。この時間が結構好きだったりする。


「あ、シチュー食べたい」

「おっいいね!そしたらグリル野菜もいっぱい作ろう。あとは簡単にハーブ焼き作っときゃいいか」

「お肉いっぱいあるしね」


「そしたら下準備は軽くやっとくから、終わったお手伝いお願いね。」

「わかった。ポーションちゃちゃっと終わらせてくるね!」


寒くなってきたから、温かいシチューが食べたくなった。あと探索中には食べらなかったからってのもある。


ケーキをぱくぱく食べたら小屋に戻ってポーション作り再開。ちょっと急ぎ目で作ってたら転びそうになって焦りました。落ち着きだいじ。



満足できるだけのポーション作ったら、片付けしてキッチンにダッシュ。ディアはラグの上でのんびりしてるから、私はフランクさんと夜ご飯作り。


ハーブ焼きはロック鳥に自家製ハーブソルトで味付けをして、オーブンでじっくり焼くだけ。これだけなのにお肉の味が濃いからめちゃめちゃ美味しいんだよね。


シチューは具材大きめ多めの食べ応え抜群なお料理に仕上がりました。疲れて帰ってくるみんなには満足してほしいので。


ディアとシャワーを浴びて戻ったらみんなが帰ってきてた。明日も忙しいみたいで、朝起きてこなかったら起こしてほしいとお願いされました。双子に。


そんなこんなあり楽しくわいわいご飯を食べたら、リビングでのんびりおしゃべり。


探検していろいろ見るのも楽しかったけど、こうやってのんびりする時間は何よりも楽しいと思うのです。


楽しい日々が続きますように。

おやすみなさい。

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