第61話 たまにはね…。

フランクさんとディアとお昼ご飯を食べて、ちょっとお昼寝して午後もポーション作りです。


午前中に作った2種類のポーションにそれぞれ味を付けたい。まずは中級ポーションさんのご登場。


味付けの定番になりつつあるピーニャとアポで作ってみたけど、普通に完成した。どっちも少しだけ魔力が増えたけど負担もなく。


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名前 中級ポーション【ピーニャ】

特徴 深い傷や火傷などに効く。

備考 (ピーニャ入り野菜ジュース味。)

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名前 中級ポーション【アポ】

特徴 深い傷や火傷などに効く。

備考 (アポ入り野菜ジュース味。)

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今までのポーションだと果物の風味は付くけど少し苦みや飲みにくさが残ってた。中級ポーションはフルーツ入りの野菜ジュースになったし、どっちもサラサラしてるしこれは完成でいいんじゃないかな。


ちょっと休憩したらノーマル解毒ポーション。まずはミントなんだけど、葉っぱをそのまま入れるのと、紅茶にしたのを両方試してみる。


葉っぱを入れたら水も魔力も足りなくて、水2倍で魔力は少しだけ増やして抽出。


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名前 解毒ポーション【ミント】

特徴 軽い毒、食あたり、細菌性の症状に効く。

備考 殺菌効果1.5倍。(ミントドクダミ茶。飲む弱い抗生物質。)

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なんか効果増えたんだけど。ミントの殺菌効果がプラスで出た感じだよね、たぶん。まぁいいや。夕方みんなに報告したらいいし続けます。


次はミントティーを入れてレッツ錬金。普通の茶葉とミントを煮出したやつをもう飲めるようにしてあるから、そのまま入れる。


さっきは水を追加したけど、今回は魔力を増やしただけで抽出不足になった。ミントティーが水分扱いになったのかね。


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名前 解毒ポーション【ミントティー】

特徴 軽い毒、食あたり、細菌性の症状に効く。

備考 殺菌効果1.2倍。(ほんのりミントドクダミ茶。飲む弱い抗生物質。)

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殺菌効果が減っちゃったし、味もほんのりミントになった。葉っぱから出した方が効果が高いならそのまま使おう。これはもう少し改良できるかな?できなかったら完成だ。


魔力も素材も余ってるし、なんか作ってから戻りたい。上級解毒ポーションと初級ポーション混ぜたら熱の出ない上級解毒ポーション出来ないかな?味は置いといて。


気になるしやっちゃおう。どっちも茹でた薬草あるしちょうどいいや。


水を入れて薬草をぽいぽい放り込んだら、水も魔力も全く足りなかった。水は2.5倍量、魔力はなんかもう思いっきり込めてもまだ不足。これは失敗する予感。それも楽しいからいいんだけどね。


もっと魔力を増やして確認していたらディアに叫ばれた。


〈止めろ!!!!!!!〉

〈えっ!?〉


ディアに首根っこをくわえられ思いっきり後ろに飛んだと思った瞬間、ドンッッと凄い音がして鍋が少し浮き、湯気がもくもく出た。


やっちゃった…


〈無事か!?〉

〈ごめんなさい、大丈夫。ありがとう。〉


〈少し魔力を渡すぞ、やり過ぎだ。〉

〈うん。ごめんなさい。〉


ドダドダドダと音がしたと思ったら、家にいただろう大人たちが駆け寄ってきた。


「今の何だ!!?怪我はないか!??」

「ポーション持って来た。使う?」

「とんでもない魔力を感じたんだけど。何してたの?」


ガイトさんにフランクさん、カルダさん、他にも知らない人が2人後ろにいる。


「ごめんなさい、ポーション作ってたら失敗しちゃいました。」


正座をして状況の説明。上級解毒ポーションと初級ポーションの効果が一緒になればいいと思って実験してたこと、魔力が全く足りなくて思いっきり込めてたこと。爆発寸前にディアが後ろに引っ張って助けてくれたこと。魔力をディアに分けてもらって、怪我はないこと。土下座してごめんなさい。


「無事ならそれでいいよ。とりあえず片付けて上に戻ろう、ここじゃ落ち着かないから。」


フランクさんに言われて、鍋の中身をとりあえず瓶に詰めてバッグに入れて、クリーンをかけてお片付け。不幸中の幸いか鍋にも棒にも傷はなかった。


「お騒がせしました。」

「怪我がなけりゃいいさ。ディアはよくやった。」


ガイトさんが背中をワシャワシャしながらディアを褒めてくれてた。


「紹介したいやつもいるから、上で話すぞ。もう大丈夫か?」


「大丈夫です。」

「行くぞ。全員もどれ」

ぞろぞろと階段を上がっていく大人たち。


〈本当にありがとう。〉

〈失敗して学ぶものだ。それに、私は助けるために居るのだ。なんてことはない。〉


元の姿の大きいディア。ぎゅーっと抱きついて首元をなでるとほっぺにすりすりしてくれる。


〈やつらも待ってる、戻るぞ〉

〈そうだね。知らない人2人いたね。〉


〈私はこのままの姿で行く。〉

〈2人ともディアのことガン見してたよ。〉


〈視線は感じた。威圧感はなかったから冒険者ではないだろうな。〉

〈冒険者だと威圧してくるの?〉


〈多少力があってスノーケーニヒが強いと知っていれば、無意識でも警戒するか戦闘態勢に入る。〉

〈そういうことか。〉


〈近くにリンも居たんだ、状況が分からなかったら余計そうなる。〉

〈最初のガイトさんたちがそうだったもんね。〉


〈そうだな。〉


視界に入った瞬間に剣を抜いたガイトさんたちは、完全に戦闘態勢に入ってた。私を助けようとしてくれてたしね。


みんなの後ろに続いて階段を上がり、リビングに入る。お2人の視線が痛いです。


近くにディアが座ってるからか、ものすごく見られてるなぁ。

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