第51話 作るって楽しい
フランクさんと唐揚げ作り。買ってきたメモ用紙がさっそく登場、今日は塩だけで作るけどお醤油バージョンもメモに書いて渡します。
そうそう、お店ふらふらしてたらニンニクも見つけたから買ってきたよ。匂いがキツくてあまり人気ないみたいで、安かったの。
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名前 ニンニク
特徴 魔除け草の根の部分。強烈な匂いを放つ。
備考 (香りは知ってるものより強いから気をつけてね。)
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葉ニンニクは魔物避けに使われるんだって。魔物も嫌いな匂いってすごいよね。
「お肉切り終わったよ。」
「こっちも終わりました。味は塩とニンニクを少しだけすり潰して入れます。ニンニクはなくてもいいけど、あると美味しいよ。」
今日は3人とディアしかいないので、お昼は少なくて大丈夫。試食程度に作る。
「油をたっぷりお鍋に入れて火をつけときます。」
「りょーかい。」
「お肉にスターチをまぶして、余分な粉はトントンして落とします。」
「おおおお、これ触ると不思議な感触だな。ギュッギュなるぞ。」
「苦手な人いるんだよね。フランクさん大丈夫ですか?」
「僕は全然平気、楽しいよ。」
「よかった。」
「油にちょっと粉落としてみて、シュワシュワしたら大丈夫。お肉を揚げていきます。」
「これを揚げるって言うのか。」
「調理方法の名前かな。泡がちっちゃいプツプツになって、音も小さくなったらお肉に火が通ってるはずです。」
「分かった。とりあえず全部揚げちゃうね。」
菜箸があったらそれでだいたい温度分かるんだけど、箸はない。調理は基本トング。使いやすくて私は好きよ、トング。
フランクさんに唐揚げを任せて私はサラダとパンの準備。お米があったら嬉しいんだけどね。
「よし、できたからレイたち呼んできてくれる?」
「はーい。」
2人は外で遊んでる。大きくなったディアとレイさんがぶつかってると迫力がすごい。
「2人共ーごはん出来たよーー!」
玄関から叫んだら急いで戻ってきた。砂を落としてクリーンをかけたらリビングにダッシュ。腹ペココンビは匂いに負けるから外に出てたの。子供かな。
「これがカラーゲか。」
「唐揚げだよ。熱した油に入れて火を通す調理法を揚げるって言うらしい。だから唐揚げ。」
「なるほど。うまそうだ。」
〈これは魔除け草か?〉
「あ、ディアにはキツイかな?魔除け草の根っこの部分をすり潰して少しだけ使ってるの。」
〈魔獣にはさほど効かん。〉
「ならよかった。ダメそうなら言ってね。」
〈あぁ。〉
食事開始。一口かじったらジュワっと肉汁が溢れてきた。やっぱり美味しいね。みんなも美味しい美味しいって食べてる。気に入ってもらえてよかった。
私はサッパリ食べたいからレモン好きなんだよね。たまに勝手にかける問題になるやつ。
「リンはオレンジかけるのか?」
「これは甘みが少なくて酸っぱいから、サッパリ食べられるの。少しだけつけてみる?」
レイさんが興味津々で見てくるので、小皿にレモンを乗っけて渡した。小皿に果汁を絞って、唐揚げをチョンチョンとつけて食べてる。どうですか?
「これなら無限に食えるな。」
「レイの無限は冗談にならんからやめてくれ。でもこれ、本当に美味しいね。」
フランクさんも美味しかったみたい。ディアに聞いたらいらないって言われた。レモンの酸っぱさはあまり好きじゃないらしい。
大満足の唐揚げは今日の夜、お醤油ベースで大量に作るらしい。ニンニクは毎回潰すのが面倒だからさっき大量に潰して保管してある。時間停止機能さまさまです。
ご飯を食べたら地下に潜ってポーション作り。湯がいてアク抜きするのもいいんだけど、まずは上級の味付きを作ってみたい。フルーツでもいいんだけど、紅茶で出来るかも試したいんだよね。
ってことで地下に来ました。ディアとレイさんもいるし、フランクさんは後で来るらしい。
「今日は何するんだ?」
「上級ポーション2種類の味付きを作ってみようと思ってます。どれだけ変わるのか気になるので。」
まずは上級ポーションの材料を入れてアポ味の作成。何故か作るのに時間がかかったけど、ちゃんとできたよ。
上級解毒ポーションは水が足りないって出たから少し増やしたら出来た。アポ風チョコみたいになったかな?
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名前 上級ポーション【アポ】
特徴 欠損以外の傷に効く。
備考 (アポ風味の濃縮青汁味。少しは飲みやすくなったわよ。)
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名前 上級解毒ポーション【アポ】
特徴 猛毒に効く。(効力発揮中は発熱する)
備考 (アポ風味の超ビターチョコ風。サラサラで飲みやすさ倍増。)
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水の量変えたら飲みやすくなるって、普通に作るときには意味ないのかな?メモして後でやってみよう。飲みやすさ倍増ならそれだけでも嬉しいと思う。それにチョコなら甘み増やしたいな。何入れたらいいかな。
考えるのって楽しい。
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