第30話 お勉強再び
「金の出どころと、リンの不思議については分かった。まず、こっちの通貨単位の勉強からな。」
お金をしまうように言われたので、カバンに入れる。重くて大変だった。
そこからはフランクさんが紅茶を入れてくれて、ナリアルさんとガイトさん以外の人たちは先にお風呂に行った。
「まず、存在する硬貨な。」
そう言ってガイトさんが机に5枚の硬貨を置く。
単位はケル。小さい方から
銅貨1枚……10ケル
銀貨1枚……100ケル
大銀貨1枚…1000ケル
金貨1枚……1万ケル
大金貨1枚…100万ケル
そして私がお店で出したのが金貨10枚と教えてもらった。つまり10万円をポンとアルダさんの手に乗せたことになる。さすがに頭を抱えてしまった。それは驚くよね。
「だいたい食事付きで1泊するのに大銀貨5枚、軽食なら屋台で銀貨3枚出せば買えます。ケルで言われる事もありますが、硬貨の枚数で言われる事の方が多いですね。」
1泊5,000円、つまむくらいの食べ物が300円。だいたいの値段は日本と変わらなそう。
「明日もっかいギルドに行くぞ。プレートに金を貯める機能もあるんだ。さすがに大金だからギルマス通してやってもらって、ついでに両替してもらう。」
金貨ばっかじゃ使いにくいし危ねえわ、とガイトさん。お手数おかけします。。
「リンさん確認です。2500ケルだと、どの硬貨を出せばいいですか?」
「大銀貨2枚数と銀貨5枚。なければ大銀貨3枚でお釣り銀貨5枚受け取ります。」
「計算は大丈夫そうですね。お金は2つのバッグに分けて入れておくといいですよ、もしものことがあった時に困らずに済みますので。」
ナリアルさんからアドバイスをもらった。明日両替したら分けて入れておこう。そういえば、お財布持ってない。今度どこかで買うか作るかしよう。
考え事をしていると、リビングのドアが開いた。お風呂からあがったメンバーがタオルを肩にかけて入ってくる。
「リン、先に風呂入れ。ディアも入るか?」
ガイトさんの言葉に首をふるディア。お風呂は入らないみたい。
私が入らないと残りの2人が入れないと言うので、先に入らせてもらう。たぶんもう8時くらい。遅くなる前にって先にしてくれたんだよね。優しいひとたちだ。
「今着ている物は明日洗濯するから、嫌じゃなかったらお風呂場に置いてあるカゴに入れといて。下着とか嫌だったら自分で洗ってもらう事になるけど、どっちがいい?」
フランクさんに言われて気づく。お洗濯してもらえるのはありがたい。下着も特に気にしない。けど、お洗濯の方法を教えて欲しい。
そう伝えると、今度一緒にやろうって事になった。明日も予定があるから今日はカゴに入れておくことにする。魔法を教えてもらったら一緒にするんだ。
お部屋に戻ってパジャマや下着をもってお風呂に移動。さっきまで使ってたからなのか、ふんわり暖かい。浴槽にお湯が入ってて、もくもくと湯気が立ってる。
タオルの場所もシャワーの使い方も、案内してもらった時に教えてもらった。
シャワーは壁に付いてる魔石に触るとお湯が出る仕組み。ちゃんと温かいお湯がでるのはすごいと思う。カルダさんと建築士さん作なんだって。
アマンダさんにもらった石鹸で髪と体を洗う。クリーンかけてもらったけど、やっぱりシャワー浴びると気持ちいいね。
石鹸はどっちもいい香りがして髪はサラサラ、お肌はしっとりした。これが無くなったら今度は絶対買いに行く。
のぼせそうだったので、少しだけ湯船に浸かり温まった所で上がる。
こっちの子ども用下着はキャミソールとかぼちゃパンツ。かぼちゃパンツはそこまでポフポフしてなくて、意外とスッキリシルエット。
生地がいいのかどっちも着心地最高です。
パジャマはワンピースで上からかぶっておしまい。髪が濡れたままだけどドライヤーもないし、そのままリビングにもどる。
歩きながら今度はスリッパか室内履きの靴を買おうと決意。お風呂上がってまた靴を履くのに抵抗があるリンでした。
リビングに戻るとみんなお酒を飲みながら談笑中。私が戻ったことに気づいたアルダさんがソファーに座らせてくれて、髪をふいてくれる。
途中で手から風が出ていることに気づいた。風魔法を弱く使って乾かしてくれたらしい。器用だなーと拭かれていたら、うとうとし始める。
寝ないように頑張ったけど、体も温まり気持ちよくなってしまったリンはそのままソファーで寝てしまった。
アルダさんがベッドに運んでくれて、ディアが隣に入る。ゆっくりおやすみなさい。
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