第7話 鑑定さん活躍中
今度は足元に生えている草を見てみる。さっきカンサギを見ていた時に、ヨモギに似てるのがあったから。
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名前 上級薬草
特徴 上級ポーションの材料になる。
備考 高く売れる。(そのまま食べても美味しくない。)
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さっきからカッコで書かれる文はなんなんだろう。スキルに性格なんてあるのかな。みんな見れるのかな、これ。
食べ物かどうか教えてくれてる。私にはありがたいけど。
売れるならこれもいっぱい取っておこう。わさっと茂ってるところから数枚、違うところからも数枚、若い葉っぱは残しつつ大きなものだけ摘んでいく。
10枚で1束になるように紐でしばってカバンに入れていく。15束くらい出来たから、少しだけ根っこからもらってこれも終わり。
〈リン、ぽんぽんとカバンに突っ込んでいるが、容量は大丈夫なのか?〉
あ、そういえばカバンの性能言ってなかったかも。
「これ、容量無制限の時間停止機能付きなんだって。神様からのプレゼントなのかな?起きたら持ってたの。」
不思議だよねーって言いながらディアに見せる。
パカッとカバンをあけて中を見せて
「可愛い猫さんの柄なの。開くと目の前に、中に入ってるリストみたいなのが出てきて意識したらカバンから出せる。不思議よね。」
実はさっき試してた。しまえるのは分かったけど、出し方が分からなかったから。リストからこれ!って考えたらカバンの中に出てくる仕組み。ファンタジーです。
〈それは性能が良すぎるから、あまり人に言ってはいけないよ。ここを出て街に行ったら、信用できる人を探してみよう。リンはまだ子どもだ。大人を頼らないとね。〉
いろいろ考えてくれているディアに感謝しかない。
「ありがとう。そんな人がいたらいいな。」
あまり人を信用できないリンには、頼るなんて考えが無かった。
〈いるさ。私も一緒に探すからね。それより、この実は食えたはずだ。確認してみろ〉
ほっぺに頭をスリッとして、足元に置いてある実をちょんっとこちらに転がしてきた。
桃のちっちゃいやつに似てる。美味しそう。
「ありがとう、もらうね」
桃みたいな実を持ってみると、ちょうど持てるサイズだった。
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名前 プラモの実
特徴 低木に実り、動物たちのおやつになる。
特徴 甘酸っぱい。(皮を剥いて食べてね。)
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すももゲット!昔ちょっとした好奇心で、桃が食べれないなら、すももはどうだと試した事があった。結果は悲惨だった。アレルギーに好奇心だめ、絶対。
「甘酸っぱくて美味しいって。まだあった?少し持ってたい。」
カバンの性能がバツグンなので腐る心配もない。便利すぎる神様ありがとう。
〈まだたくさんあった。取ってくるから他のを見てて良い。〉
頼れるディア。だいすき。
「ありがとう。よろしくね。」
私は背が低いから下の草を見るほうが楽。そのまま足元を見ていると、見知った物が生えている。
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名前 ロマリー草
特徴 痛み止めに使われる。
備考 売れる。(お料理に使えるよ。)
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やっぱりローズマリーだ。名前が少し違うけど見た目も香りもそっくり。他のに混ぜればお茶にもできる万能さんだ。嬉しい。とりあえず育てられそうなのは枝から取っておこう。
〈リン、取ってきたぞ。12個ある。〉
ディアが帰ってきたみたい。どうやって持ってきたのか不思議。見てたらよかったかも。
「ありがとう。ディアはなにを食べるの?」
そういえば、魔獣って言ってた。お肉とか食べるのかな。
〈さっきその実を取るついでに、肉を狩って食った。人間は肉をそのまま食えないのだろう?あっても邪魔だと思って持ってきて無い。いつでも食えるから安心しろ。〉
「そっか、道具なにもないんだ。気を遣ってくれてありがとう。お腹すいたら言ってね?」
我慢はしてほしくないよ。
〈問題ない。食わずとも1週間程度は動ける。それにリンの魔力で動ける。契約とはそういうものだ〉
燃費どうなってるんだろう。契約してよかった。
「契約ってすごいんだね。」
ディアのお腹をポンポンする。背中を撫でたいけど背が届かないからしょうがない。
ふとディアの表情が硬くなる。
〈リン、私から離れるな。〉
その声のすぐ後、茂みから人が出てきた。5人がこっちに剣や盾を向けている。怖い。
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