第20話 謝罪、和解
《健太Side》
僕らは
マンション前へと到着すると……。
「……村井君!」
「涼せんぱい!」
姫子と、
結構夜も遅い時間なのに……僕のこと待っててくれたなんて……。
「……村井君、村井君っ」
姫子はそのまま、僕の胸に飛び込んできた。
彼女が震えてる。……心配かけちゃったな。
「待っててくれてありがとう。でも全部終わったから」
僕らは
何度かピンポンしたんだけど返事がなかった。
そこで、
顧問の先生と一緒に都内のラブホテルに入っていったのだと。
彼女は最初見間違いだと思ったらしい。
だから、
……さすがにヤバいと思った僕は警察に通報。
すでに
そこから、
顧問は捕まり、今に至るという感じだ。
「せんぱい! せんぱい! よかった……!」
「
「無事でよかった、よかったよぉお……」
それほどまでに、
しばらく泣いたあと、
「村井せんぱい、すみませんでした」
「?」
「あたしのせいで、せんぱいに誤解を与えてしまって、そのせいで、深く心を傷つけてしまったこと、大変申し訳なく思っております。すみませんでした!」
まあ……。
うん、確かに傷付きはしたけど……。
「頭上げてよ。僕も悪かったから。ちゃんと
そもそものことを言うなら、僕が
何がどうしてこうなってるんだって。
相手がホテルから出てきたとかならいざしらず、家に前でキスしていただけなのに……ね。
「健太……ありがとう。なんて君は優しいんだ」
「いや……優しくないよ。ほんとに優しいなら、
結局のところ、今回の件は僕にも多分に非があったのだ。
「あの、村井せんぱい!
すると、
そして、ふるふると首を振る。
「
「せんぱい……」
「それに健太の心には、別の
確かに……僕は姫子のことが……。
「健太。すまない。ぼくは君の前から消えるよ。君を手に入れて浮かれていた。いや……浮かれすぎていた。そのせいで、君にたくさん迷惑かけたから。君の前から姿を消し、君に一切迷惑をかけないようにするよ」
「姿を消すって……転校とか引っ越しとか?」
「…………うん」
……それを聞いて、僕は……。
「そこまでしなくて良いよ」
「え……?」
「だから、転校とか引っ越しとかしなくていいよ」
「し、しかし……」
「いいから」
僕は、
「悪いけど、
「…………うん」
「でも君は僕の幼馴染みだ。今回の件でいろんなことが変わったけど、そこは変えないで欲しい」
「……ぼくを、許してくれるの?」
ぽたぽた……と
「許すよ。僕も、悪かった。話し聞かなかったり、言葉で君を傷つけたりして。だから……改めて、ごめん」
「ごめん……健太……許してくれて……ありがとう……」
そんな僕らの様子を、黙って見ていた
「さ、夜ももう遅いから家に帰りなさい。あとの【処理】は、私たち大人に任せてね」
「「「処理……?」」」
「うん、処理。大丈夫、君らの健やかな学園生活に支障がでないように、しておくから」
どういうことだってばよ……?
じゃ、と言って刑事さんが去って行こうとする。
あ、そ、そうだ!
「あの、刑事さん!
「礼は不要さ。善良なる市民を守ることは、我々警察官の当然の義務だからね」
それじゃ、といって
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