第19話

数日後、亮平がキッチンで料理を作っていると、突然何かがひっぱられるような感じがおへそに走った。その次の瞬間、彼のおへそからふっと透明な液体が溢れ出した。


"早苗!" 亮平の声は驚きと混乱で震えていた。"早苗、何かおかしいよ!"


早苗が慌ててキッチンへ駆け込んでくると、亮平は立ったまま固まっていて、彼の足元には濡れた床が広がっていた。"これは...亮平、これは羊水だわ!私たちの赤ちゃんが来る時が来たんだわ!"


亮平の目が大きく見開かれた。"そう...そうなのか?でも、もう時間なのか?"


早苗は亮平の手を握り、にっこりと笑った。"そうよ。私たちの子供が、この世界に出てきてくれる時間よ。"

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