第124話呉 その2
呉の名家、陸家に
彼はのちに呉の丞相になり、孫権の後嗣をめぐる二宮の変で孫権の言によって憤死する男である。
彼は孫権と周瑜の仲をめぐり、やきもきしていた。
しかし、孫権の周瑜に対する対応はあんまりであった。
さらにそれに追い打ちをかけるかのように、呉越中に主君・孫権を誹謗する噂が流れ始めた。
――さすがになにかがおかしい!
そう思った陸遜は独自に調査を始めた。
しかし噂の元へとたどり着くことは困難であった。
『そなたは何を勝手に詮索しておるのだ!』
孫権の叱責の手紙が、陸遜の元に届いた。
そして荊州へと寝返った賈華より、
『呉候は猜疑の念が強く、あなたの才が大きければ大きいほどのちの災いとなるでしょう』
と手紙が届いた。
呉越は孫権の中傷が溢れている。
『もしかしてそなたも余を疑っておるのか?』
孫権の手紙がまたもや陸遜の元へと届く。
『私は
この劉操の手紙は、陸遜に衝撃を与えた。
陸遜は未だ無名である。
それを隣国の御曹司が既に自分を知っており、ここまで真心を尽くしてくださるとは!
孫権からは相も変わらず詰問の手紙が届く。
陸遜は決心し、一族全員を引き連れることは断念し、妻子だけを引き連れて新天地・劉嗣徳のもとへと呉を脱走した。
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