第8話



何度も何度も否定されることに

耐えられなくなってきた。





きっと、りょうは

「ごめんなさい」って

ただ言ってほしいんだろうな。







私が彼の言うことを聞けば

全て解決するんだろうな。






たまたま平日に仕事の休みをもらえたので、

りょうの家の近くまで会いに行くことにした。







二人きりになったら、

何をされるか、

何を言われるか分からないと思い、

ファミレスで会うことにした。


















「何しに来たんだよ」

「言いたいことがあるなら、早く言えよ」



「黙ってないで喋ろって」

「わざわざ時間作ってやってるんだよ」



「自分が考えてることを話すこともできないのか」

「お前、障害者?」










威圧的な態度。






たたみかけるように放たれる言葉。






こんな雰囲気じゃ、

話したいことも話せなくなるよ…














だけど、

これ以上傷つき続けるのは嫌だから












「りょうくん、

 ごめんなさい。

 私が全部悪かったんだよね。」








りょうは優しい笑顔になった。










笑顔で

「じゃあね、バイバイ

 大好きだよ」






と言って帰っていった。


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