第8話

学校


 「あ、先輩じゃないですか」

 後輩に声をかけられる。

 元部活の後輩で、ここ最近ギリギリに登校したり、すぐに帰ったりで忙しかったから全く会えてなかった。


「?夏か、どうしたの?」


「先輩、なんか暗いですよ」


「・・・そうだね」


「そういえば、先輩聞きましたよ」


「何が?」


「別れたんですよね!!」

 後輩の夏は笑顔で答える。


「・・・」

 と言うか、今頃??


 「いやぁと言うか正直、ダサくないですか、そのストラップ」


「・・・汚されたんだよ」


「でも汚されてなくてもダサそうです」


 「・・・」


「そういえば、先輩」


「何?」


 「なんで、部活辞めたんですか」


「・・・彼女の時間作りかったから」


「やっぱりそうですよね。つかそれで辞めたのに別れるとか本末転倒ですね」


「・・・確かになぁ。じゃあこれで良いか、俺は教室に行くから」


「あ、先輩。」


「何?」


「先輩は一人じゃないです。いつでも戻ってきてください。」


 ・・・っ

  

 「うん」


 

ーーーーー


 「汚・・・」


はぁ転校先は最低限、汚くないといいんだけどなぁ、


 「まぁ、今回は何人釣れるかな?」

  ーーーー

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