バビロンでの毎日
では、私、エリカの毎日を紹介しましょう。
朝は夏場は4時起き、冬場は6時起きだ。
休みは監督が休みの時は休みだった。
彼の気まぐれにつきあわされて散々だった。
男は大きい岩を運ぶように指示される。
二人組みで棒をかついで、皿を吊り下げて、
重たい岩を死ぬぐらいの量を担がされた。
女は単独行動だった。一人一人が小さな岩を器に入れて、
運べるぐらいの量運んだらいいという具合だ。
なんか、なんか、
女性は戦力として見られていない感じだった。
また、食事を作るのも奴隷の女性の仕事だ。
意味のない仕事をするぐらいだったら、
料理などの家事をする生活の方が
まだ訳がわかった。
でも、小さな岩も無くてはならないので、
必要な作業だけど、こんなにたくさんの人数が要るだろうか?
食事も奴隷用と宗教者用では違うメニューだった。
いちいち違うメニューをつくるの面倒くさい。
奴隷は毎日、
硬いライ麦パンだ。
いわゆる黒パンだ。
たまに、その辺に生えている野草を添えて食べた。
今でこそ肉や魚が食べられるけど、
そもそもタンパク質はなかなか当時食べる機会はあまり恵まれなかった。
タンパク質を取らないと、
リン酸が足りなくなってしまうみたいで、
健康からはほど遠い生活をしていた。
また、衣服を作る仕事にも従事させられた。
男は単純労働ばっかりなのに、
なんで、女は色々なことをさせられるのだろう。
朝と晩だけ食べて、
硬い石のベッドで寝る
私たちは生きれてもせいぜい40歳ぐらいが多かった。
15歳には結婚することが多かったと思う。
ただ、当時は女余りで、
私は結婚する相手に恵まれなかった。
私は一生を独りで使い捨てで、
死ぬ運命だった。
その運命を変えることが
あらわれるとは思わなかった。
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