第8話 ゴブリンの日常2

朝になると夜間遠征組はメシをを食べ終わって寝るので少しは静かになる。


さあて朝だ、今日も元気に働くか。

元日本人としては朝日が昇り1日が始まると仕事をしなければ落ち着かないのだ。

最近見つけた換気口らしき狭い通路を通り地上に出る。

出口は川の水面近くなのでそこに竹のように管になっている植物を設置する。

ジャバジャバと水が換気口を流れていく。


「ゴブッ」(今日も掃除するぞ)


そのままオレ自身も滑り落ちていきマザーの居る部屋へ到着する。


「グホホ~グホホ~」


[仕事]が終わって満足そうに寝ているな・・・


まわりには鎖に繋がれたリザードマン、オーク、獣人が同じく疲れ果てて寝ている。


ジャラジャラジャラ・・・


ゴブリンたちに引きずられてそれぞれの収容部屋に戻されていった。


「ゴブブ~」(さーてまずはマザーを洗いますか)


マザーの体に水をぶっかけぼろ布で拭き取っていく。


「グフフ~グホホ~」


目は覚まさないが気持ちいいようだ。


最初はでっかい緑色の鏡モチが座っているのを見てびびったがもう慣れたな。


ぼろ布を絞ると少し粘りのある水が絞り出される。


ゴブリンマザーの#*!汁

効果 オスに強烈な催淫効果 中毒性あり。

   依存性があるため常用すると危険。


おっふ、つい簡易鑑定をかけてしまった。

これダメ・絶対!のやつや・・・


流れてくる水で洗い流す。岩の隙間にどんどんすいこまれて水がはけていく。

さらに下の階があるようだな・・・強い魔物が上がってこなければいいけど。


「ゴブ」(次はあいつらの回復だな)


オレはそれぞれの部屋をまわり囚われているオスたちにヒールをかけていく。


「・・・・・」

このリザードマンは遠い目をして反応が薄いな


「”#$%&!!」

この獣人はいつも回復してあげると怒ってくるな~。

この前は自分で体を傷つけていたし・・・しょうがないまたサービスするか。


「ゴブ」防御アップ


オレは聖魔法の補助系魔法を唱えた。

獣人の体が淡く光りもう爪をたてても自分を傷つけることができない。


「・・・・・gyゥゥ」


やっと大人しくなったな~大人なら回復してもらったら感謝するゴブ!


大体最初は回復してあげると喜ぶのに2日、3日経つと近づくだけで威嚇してくるし

全く感謝の気持ちがないとはどういうことゴブ!プンプン!

まあ10日程経つと今度は涙を流して笑ってくれるけど。


やっぱりただ働くより人に感謝される仕事の方がやりがいがあるゴブ。

こっちは聖魔法を使うたびに軽くやけどするゴブからな。

再生スキルが効果半減ながら役に立っているゴブ。


さて今日の仕事も終わったし再生でやけどが治癒するのを待ちながら休憩ゴブ。


知力が1のせいかいろいろ深く考えると疲れるゴブしな~。


いいことをした日は気持ちいいゴブ。





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