第3話 日曜日

今日は日曜日、何もない日だから、遅くまで寝て居よう…と思っていたのだが…

どたどたと階段を上ってくる足音が聞こえてくる。

誰かが勢いよく二階に上がってきたようだ。

まぁ、陽葵ちゃんが上がってきたのだろうと思っていたのだが、なぜか、僕の部屋のドアがバン!と勢いよく開く。

ここまで来るのに結構大きな音がしていたのだが、僕の部屋に入るなり、音がしなくなった。僕を起こさないようにしているのだろうか?

じゃあ、何のために僕の部屋に入ってきたのかと思っていたら…


「うっ!!!」


突然お腹にドン!と何かが乗った。

流石に目を閉じている場合じゃないと思い、目を開け、自分の腹部を見ると。


「おはよう、にいに」


そこには、陽葵ちゃんが僕のお腹に乗っていた。


「陽葵ちゃん? どうしたの?」


「あのね、ママがね、にいにを、おこしてって」


「そうだったの、起こしてくれてありがとうね、陽葵ちゃん」


「うん! どういたしまして!」


そう陽葵ちゃんが笑顔で言うものだったから、せっかくの休日の日曜日、もう少し寝ていたかったが、起きることにした。


「少々手荒い起こし方だったけど、あの笑顔見せられたら、怒れないよな…」


「にいに!」


陽葵ちゃんと一緒に部屋から出ようとし、ベットから立ち上がった、陽葵ちゃんが僕を見て突然笑い始めた。


「ん? 何? にいに、何か変?」


「に、ふふ、にいに、へ、ふふ、へんなかみ!」


「変な髪?」


僕はスマホを取り出して、カメラを起動し、内カメラにする。


「ふっ、これは…変な髪だね」


カメラに写っていた僕の頭は寝癖で大変なことになっていた。

爆発に巻き込まれたあとみたいに髪が爆発していて、自分でも笑ってしまった。


「にいに! へんなかみ!」


「そうだね。変な髪だね」


「にいにおもしろーい!」


ちなみに陽葵ちゃんは僕が爆発した髪の毛を直すまで笑っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る