ネコとウサギとイヌ 6

「つまり、群れ同士で口論しているが、リーダー不在で事態が進まないから、口論だけが続いてるんだな。」


「おっしゃっる通りです。」


「なんで番長ネコは不在なんだ?」


「理由は私にもわかりません。」


「とりあえず番長ネコを探すしかないか。」


「舎弟ネコを皆殺しにする、という方法もありますよ。」


「ダメですよ~。

そんなことしてたら、魔界の住人がいなくなっちゃいますよ。」


「リノアも本気で言ってないから大丈夫だ。

それよりも、番長ネコがいそうな場所はないか?」


エリー

「すいません。

番長がどこにいるか、教えてくださいませんか?」


舎弟ネコ

「黙れあばずれ!

てめぇの『ピー』を『ピー』してやろうか!

ヒャッハー!!」


バギッ

ボコッ

ドスッ


「ずびばぜんでじだ。」

顔をボコボコに腫らした舎弟ネコが謝る。


メキラが拳で質問だ。


「番長ネコはどこだ?」


「ごごじぐずばずが、、」


何言ってるかわかんねぇよ!

顔面を回復させる。


「もう一度言え。」


「はい。

ここに集合してあいつらと決着をつけるはずだったんですけど、、、

全然番長が来ないんです。」


「探してないのか?」


「ここで待つように言われているので。」


バカなのか?


俺の内心を読んだのか、エリーが解説してくれる。

「舎弟ネコは番長ネコに絶対服従なんです。

命令に従うことに理由も疑問もありません。」


「仕方ない。番長ネコを探すぞ。」




4人で手分けして探すと、意外と簡単に見つかった。


河原に寝転ぶ2匹のネコ。

「お前、強いな。」

「お前もやるじゃねぇか。」


昭和の学園ドラマか?


「お前ら、番長ネコか?」


「なんだ、お前?」

「俺らはもう番長ネコじゃねぇよ。」


「どういうことだ?」


「俺はもうケンカなんて辞めたんだ。

これからは拳1つで挑んでいくんだ。」

「俺たちはボクサーネコになったんだ!」


「なんだよ、ボクサーネコって?」

「番長ネコから進化したんですね。時々モンスターは何かのきっかけで進化することがあるんです。」

エリーが解説してくれる。


番長がボクサーに進化。。。

よくあるパターンだな。。。

ネコだけど。。。



「状況を説明してくれ。」


「なんでお前の質問に答えなきゃならないんだ?」

「何様のつもりだ?」


魔王様だよ!!


「メキラ、黙らせろ。」


メキラが無言で頷く。


「お嬢ちゃんが俺らの相手?」

「ハン、笑わせ、、、」

バギッ

ボコッ

ドスッ

しゃべってる最中でもメキラは容赦無いな。

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