第2話 うさぴょん、あい

「うさぴょんだぞ、ぴょんぴょん♪」


 友だちのあいが急にそんなことを言ってあたしは適当に愛想笑いをする。


 ハッ倒すぞ。


 今は、教室で昼休みの食後の一番眠たい時間帯だ。あたしはわたあめ。友だちのあいのあだ名がうさぴょん。あいは小動物みたいな印象からうさぴょんと呼ばれている。


 うらやましい、あたしなんてあだ名がわたあめだろー。なんだよ、わたあめってさ? そんなに軽い女か? あたしって。


「わたあめは、いつもふわふわしているよね? いいな~」


 お前、絶対にそれはウソだろー。あたしは軽い女じゃねー。


「う~ん? うさぴょんは、そのあだ名が気に入っているの?」


「気に入っているぴょんぴょん♪」


 ヤバい、ハッ倒すぞ?

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