扉を開ける
どこにでもいる普通の学生
青髪青目の普通の男子
ただ、少し背が低いだけの…
ただ、少し『霊感が強い』だけの…
普通の、霜野雪だ
学校が終わると、僕は家ではなく、いつもの場所に行く。
学校からすぐ近くの山。
その山に入るときこのネックレスは欠かせなかった。
山に入ってしばらく歩くと、お城のような物が見えた。
僕は迷いなくそこに入る。
ギギギ…
と音がして扉が開く。
中には、7人の男女がいた。
「おっ!雪〜。遅いよ〜」
茶髪の女の子。
黒い大きな帽子に、黒い服。
彼女の名は、霜野柚子。
けど、朝会ったときとは違う。
「んでね!そこにゆきゆが来てね!」
ミルクティー色の髪の男の子。
制服だが、頭には犬の耳のようなものが付いていて、尻尾も付いていた。
彼の名は、犬神守。
こちらも、朝会ったときとは違う。
「そんな面白いことがあったのか。」
とても低い声。
声の主は、黒髪に赤メッシュの青目。
背が、ここにいる人達の中ではダントツに高い。
服は、マントや魔王が着るみたいな赤い王様服を着ていた。
彼の名は、地神ヴァル。
守さんの兄と呼ばれていた人だろう。
「ゆきゆ、私ともすれ違ったよね〜」
メイクをしながらそう告げる。
金髪の長い髪にピンクのメッシュ。
制服だが、猫耳や猫の牙、そして猫の尻尾が生えている。
彼女の名は猫野美希。
やはり、朝とは違う。
「私達はこいつが生意気言ってるときに来ちゃったな〜」
「あ?生意気言ってたのはそっちだろうが!!」
白髪女子と黒髪男子。
彼らは、天海梓と黒和田悪夜。
やはり、朝とは違う。
梓さんの方は、天使の輪っかに天使の羽。そして、よく見る天使の白い服を着ていた。
悪夜さんの方は、悪魔の角に悪魔の羽。そして、黒い服を身に纏っていた。
「まあまあ。そこまでそこまで」
二人を宥める黒髪。
白い牙、鋭い爪。
彼の名は鬼山アノル。
朝とは違う。
「はぁ…皆さん、バレないようにって言いましたよね?目立たないようにって。」
僕はため息をついてそういう。
「でも、この容姿じゃぁ…ねぇ?」
柚子がそういう。
そう。この世界は普通じゃない。
ある日から、変わってしまったのだ。
時は、100億年前
人間とは違う、人外達は人が住む世界の上、天界で暮らしていた
人間は、人外を見ると恐れてしまう
最近では、人外達を排除する力も持っている
そこで、人外達は、人に化ける事にした
長い間人化の方法を探していると、1つの宝石にたどり着いた。
その宝石の名は、バクライド。
この宝石を使えば、人化することが出来るのだ。
逆に、この宝石が手元から離れれば、人化は解けてしまうのだが。
バクライドが見つかってからは、人外達は人間達と平和な取引や生活をしてきた。
だが、100年前
ある者が、天界を壊してしまった
人外達は、人の世界にばら撒かれてしまった。
人外達は、バクライドを使って何とか耐えているものもいるが、バクライドをなくしてしまったり、人間界の常識がわからず正体がバレたりして排除された者もいるという。
だから今、人外達は人間にバレないようにして過ごしているのだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます