ひょんなことから

僕は、ひょんなことからこの人外達といる。

そのきっかけは、特に面白いものでもなかったけれど。




僕は、昔から霊感があった。

だから、人外とかはすぐ見抜けた。

最初は戸惑ったけれど、今はもう慣れた。


そんなある日、僕はとある不良グループに絡まれてしまった。


「おら。金目のものぐらい持ってんだろ?」


「…持ってないです。」


「あ?嘘ついてんじゃねぇ!!!」


「本当です。持ってないです。」


というようなやり取りをしていると、あの7人が来たんだ。


「おにぃ〜さん〜。何やってるの?」


柚子が笑顔でそういった。


「あ?こいつが俺たちの言う事聞かねぇからなぁ」


「何でお前らの言うことなんか聞かなきゃいけないんだ?」


そういったのは、確かヴァルさん。


「んだとてめぇ!!」


「おい」


ヴァルさんを殴ろうとした不良の腕を掴んで睨んだ。そして、低い声でそういった。

それは、守さんだったはず。


「お前、主に何しようとしてんの?てか主に歯向かってんじゃねぇよ」


とても低い声で守さんがそういった。


「ひっひぃぃぃぃ」


「さっさと離れたほうが良いぞ?守は怒ると鬼のように怖いからな。」


不敵に笑いながら、アノルさんがそういった。

こうして僕は助けてもらったわけだ。


「あ、ありがとうございました。」


「全然大丈夫だよ〜」


柚子がそう笑う。

そこに僕は爆弾を投げたというわけなのだ。


「あの、特徴的な服なんですね」


「へ?」


柚子がそう聞き返す。


「耳と尻尾…人外ですか…?」


「え!?」


守さんが驚いて自分の頭を触る。


「なぜ見える?」


ヴァルさんがそう聞いた。


「僕の家、代々霊感が強いそうなんです。だからかと…」


「怖くないのか?」


アノルさんがそう聞く。

僕はコクリと頷く。


その後は確か、美希さん、梓さん、悪夜さんと合流して、そこでも僕が色々指摘して…

そしたら柚子が、人間界のこと聞けば良いんだ!とか提案してきて…


お城…

今僕がいるこのお城も、実は僕ら8人が暮らしてる城。

ここだけ、別の空間だそうだ。

この空間に入れるのは、特定の宝石バクライドを持った者だけ。

だから、僕ら8人だけが知ってるのだ。

こんな豪華なお城に入れるから、僕にとって良いことしか無いと思ったけど…

こんなに問題児だらけだったなんて…


こうして僕は、ひょんなことから、この人外7人と一緒に生活してるのだ。

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