第18話 Baby love(18)
外から帰ってきて、翔をベビーベッドに寝かせて、おもちゃで遊ばせた。
ふろ掃除でもしてくっか・・
機嫌よさそうだからだいじょぶだろ。
と、部屋を出ようとすると、翔はふえーーんと泣きだした。
「あ?」
また戻ってくると、翔は斯波をじーっと見つめている。
「ちょっと待ってろ。 すぐ戻るから。」
そう言ってまた行こうとすると
ふえーーーん、と泣きだした。
泣き方が昨日の夜中の泣き方やおなかが空いた時の泣き方と違う。
「なんだよ・・」
また戻ると、泣きやんだ。
ひょっとして・・
斯波はじーっと翔を見つめた。
おれがいなくなるのがさびしいのか?????
そう思ったとたん、またも胸がきゅううううんと音を立てた。
思わず翔を抱きあげた。
か・・
かわいい・・!!!!!
そして、抱きしめてしまった。
何があってもおまえだけは守ってやるからな!!!!
こんな気持ちが自分にあったのか、
と自分でも驚くくらいだった。
翔は斯波のシャツを小さな手でぎゅっとしっかりとつかんでいた。
その手の力強さも
自分だけを頼りにしてくれているようで
自分が何とかしてあげなくちゃ
と思うのに十分だった。
これが
『母性』・・いや、『父性』ってもんなんだ・・
斯波は目をうるませて、ずーっと翔を抱きしめていた。
仕方なくリビングにラグを敷いて目の届くところに翔を寝かせた。
食事の支度をしていると
またいきなり翔が泣きだしたので
「ど、どうした???」
手を拭いて慌てて、かけつけた。
すると。
仰向けに寝ておもちゃで遊んでいたのに
いつのまにかうつぶせになって泣いている。
「へ・・?????」
目をぱちくりさせてしまった。
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