第3章 アリス

アリス


私はストーリーテラー。

私は言葉を食べて生きていくの。


私の声は物語を紡ぐ

私の手は物語を綴る

私の口は物語を食す

私の喉は物語を吐く

私の脚は物語を蹴る

私の心は物語を選ぶ

私の爪は物語を裂く

私の目は物語を見る

観る

視る

看る

診る

みる


全てが私を作る素となる。

私が全てを作る為にある。

決して逃れられはしない。

決して逃れはしない。


私は要らないものでは無いと証明するまで。

私の心を保っていけるようになるまで。

私の価値を見つけるまで。

私は私だと証明するまで。


私はたくさんの人のENDを見届ける。

例えそれがHAPPYだろうとBADだろうと

TRUEだろうと全てに共通するのは、

END=死 であること。


1度それを理解してしまえば、

人はもうきっと1人では生きていけない。


誰かに依存し進めなくなる。

1人でなにも見えなくなる。

他者を巻き込み立ち止まる。

無理して笑っちゃったりしてさ、


やっぱり馬鹿だな。

総じて間抜け。

お前ら全員死んじゃえばいいんだ。


ね、そう思うでしょ?

私のアリス?

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