白雪姫

狐偽 灯音

ラスト

出会いは簡単だった。

同じ部活。同じバイト。

学生なんてそんなものだと思う。

簡単、単純

あとは、その、ネット、とかも

恋に理由なんてないらしい。

そんなことは無いかもしれない。馬鹿らしい。

好きになる理由なんてそれぞれだ。

顔が好き

声が好き

体が好き

手が好き

足が好き

口が好き

性格が好き とか


どれも理由になりうる。

どれだって正しい。

そしてどれも間違っている。

口にしたのは真っ赤な果実

恋という名の危険な林檎

その真実を口にしてしまえば、

もう元には戻れない

しっかりとした歯ごたえの中にある、

優しい甘み。

中には苦かったり酸っぱかったり

色々な表情を魅せてくれる。


サヨナラを告げよう。

ほんの少し前までの

味気ない世界へ。


旅立っていこう。

甘酸っぱい大人の世界へ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

白雪姫 狐偽 灯音 @kogiakane

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る