第3話

「なんだこれは...!?」


翔平の驚きの声が研究室に響き渡った。それは彼が初めて見る合成生物、猫鳥が飛び回っているのを目撃した瞬間だった。その神秘的な姿に見とれているうちに、彼の足元が不安定になり、マシーンの方へとつまずいてしまった。


美咲は即座に兄の方へ駆け寄ろうとしたが、彼がマシーンに落ちてしまう前には間に合わなかった。兄の安全を確認した後、美咲の中に一つの疑問が浮かんだ。


「もし人間がマシーンに入ったらどうなるだろう...?」


それは彼女がこれまで避けてきた問いだった。彼女のマシーンは動物合体を目的に作られたもので、人間への影響は未知数だった。だが、翔平が偶然マシーンに落ちてしまったことで、彼女の中の好奇心が再燃した。


彼女は躊躇いつつも、冷蔵庫から取り出した牛肉をマシーンにセットし、翔平と一緒にスイッチを押した。


マシーンは再び静かに動き出し、その中で何が起こるのか、美咲は息を呑んで見守った。

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