偽神となって人を導く1
「僕は才能が恐ろしいよ。人をここまで変えてしまうんだから。」
「昨夜大規模な事件が起こっているとの通報を受けた。すべて説明している時間はない手元の資料で確認し終わり次第調査に臨んでほしい。班によって場所が違う。それぞれの特性を生かした構成だ。少なくてもいい何か情報をつかんでくれ」
「資料に不可解なことが一つ、これは明らかに1人でやったような痕跡の残し方をしていますが、範囲的には一晩で出来るような距離じゃないと思います。」
「模倣犯や組織的反逆の可能性もあるが何せ情報が回っていないからな。SNSも確認してもらったがそのようなものは一切なかった。」
「了解」
「さてっと、初めていきますか。」
「どこから調べる。やはり近隣からか。」
「そうだろうな。ここらへんは組織が有るような土地じゃないし。そもそもこんな都心のど真ん中で起こるようなことじゃないだろうに。」
「目立ちたい組織何だろうか」
「そうかもな。上の人たちは宗教的ななにかだとにらんでいるそうだ。」
「確かにそのレベルの被害だな。かなりめんどくさいことになってきたんじゃないか。」
「この頃こういったものは多くなってきたよな。今年で2件目だ今回は新しい集団とみて間違いないだろう。」
「確かにニュースには同じようなことは何個もあったが、今回はかなり珍しいかもしれない。」
「そうだな。今回は大量の被害を出すことに特化している。また関係者の言動から、地域レベルの組織じゃないのかもしれないな。」
ゴゴゴゴゴォ
「何だこの音は、製薬会社が崩れ始めている。」
「クソォ、被害を食い止められなかったか。」
一方別の場所
「今回はたいして大きな音も立てない爆弾を使わしてもらったよ。その分威力もだいぶ落ちているけど、このくらいには十分すぎるだろうねー。」
元の場所
「とりあえず全員を安全な場所へ、それから、ビルの中の人は斜めになり始めたため降りれる人から降ろせ、エレベータ、エスカレータは使わせるな。」
「了解。逃げ遅れた人は屋上へ、逃げれた人は裏口から外へ出せ。」
数時間後
「何とか百数十人は助かったんじゃないか。崩れたびつの跡地を探してみるにしては危険すぎる。」
「いちよう、助けた中にいた人に話を聞いてみようか。」
「すいませんそこの方、中にいたときに何が起こったのかわかりませんか。
「音もなく崩れ始めました。素人の僕より、開発部の方々のほうが化学詳しいのでそちらの方にも聞いてみますね。」
「協力感謝する。会社の攻勢も分かっていないので頼んでもいいですか。」
「てことで、もう瓦礫は止まったので細心の注意を払いながらあのビルの内部を見ていく。って言っても危険だから外から、さっきもらった双眼鏡で見るだけなんだけども。」
「それに同意だ。こんなところで命を捨てたくないもんな。」
数分後
「何か見えたか。」
「ああ、膨張型のものだ。確かに音も聞こえないわけか。」
「どういうことだ。」
「説明しようか。まず容器を用意する。その中に説明としてドライアイスにしよう。を入れる。そうすると、容器のふたを閉めて温めた時どうなる。」
「容器が膨らんでそのまま耐えるか、爆発する。」
「そのとおりだ。こうして実際使用されたのは液体窒素とかじゃないか。が膨張するその反動でコンクリートが割れる。圧力はさらに高まる。よって破裂し、鉄筋コンクリートを破壊し、鉄筋だけで耐えられなくなった建物が倒壊するといった仕組みだ。理解できただろうか。」
「完璧だ。それで、そのレベルの頭脳を持つ組織を見つけ出すって難しくないか」
「それには俺も同感だ。」
「それならもう見つけてくれたらしい。入会すると嘘をつき組織に潜入したものがかえって来たそうだ。また狂気的な組織に入ったことの後悔から自首して、他県の支部的な場所の位置も教えてくれたそうだ。これからは全国協力の体制になる。」
「そんなことがあったんだな。俺ら今回はあんまり役に立ってないな。」
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