第45章−5 異世界の護衛騎士は◯◯◯です(5)※

 朝の陽光が眩しい……。


 その光の中で、オレはひたすらフレドリックくんに愛されることを望み、フレドリックくんもオレの願いを存分に叶えてくれる。


 いつもは無表情なフレドリックくんが、目をうるませ、頬を赤らめて、オレを求める姿がたまらなくいい。


 エロい。


 ものすごくエロくて、カッコいい。


 ずっと、ずっと、その淫靡に溺れたフレドリックくんの顔を眺めていたいし、もっと、もっと、オレのことを感じて、もっと貪欲にオレを愛してほしい。


「セナ。愛しています。わたしは、あなただけを愛しています。ですが……あなたは……」


 フレドリックくんの声が遠くで聞こえる。


 なんだかとても苦しそうだ。


 もしかして、フレドリックくんは泣いているのか?


「……こちらの世界では女神の『祝福』も、あちらの世界の魔王様にとっては『呪詛』でしかないでしょう……」


 どうして?


 どうして、フレドリックくんは、そんなに苦しそうな顔をしているんだ?


「申し訳ございません。こんな世界だとわかっていたのに……。それでも、魔王様を喚んでしまったわたしは……」


 フレドリックくんになにか言わないと……と思うのだが、突き上がってくるめくるめく快楽に、意識が擦り切れる。世界が真っ白に染まる。


「わたしは……とても罪深い男です」


(フレドリックくん……?)


 そこでオレの意識は途切れて、暗転する。


 ****


 気づけばいつの間にか、三時のお茶の時間になった。


 昨夜から今日の昼にかけて、最後の方はもうほとんど意識を失っていたにもかかわらず、オレはフレドリックくんとの愛を執拗に確かめあった。


 あれだけのことをやったというのに、フレドリックくんの回復魔法が効いたのか……考えたくもないのだが……『ハラミバラ』のスキルの影響か、オレはピンピンしていた。


 いや、もう、すごく絶好調?


 普通は、痛みと気だるさに負けて、足腰が立たなくなって、半日はダウンしているのにね……。


 なんか、ヤバイよ。怖いよ。『ハラミバラ』……。


 聖女様の必須スキルだけのことはあるね。


 ……ということで、すこぶる調子のよいオレは、昼食も完食し、三時のお茶も愉しむことにした。


 お粥は終了。


 ケーキ解禁になった。


 ……で、なんで三人でお茶なんだ?


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