猫に鈴、犬に首輪を
月は
館内の一室、
旅館の主と
乱入者の男が二人、今は捕らわれ
外に
いくら問い掛けても
このままでは
苛立ちも積るばかりだ。
で、有るからこそ苛立ちそのままに男の
顔を隠すのは知られたくない
今まで何の反応も示さなかった男だが
流石に剥ぎ取られた時は抵抗を見せた、
だが結局は
たいした妨害も出来ずに覆面は剥ぎ取られた。
我が目を疑うとはこう謂う事を言うのかと
今ほど実感した事はそうは無い_____。
「何故、貴方がここにいるのですか!?」
二階で寝ているはずの御仁が無様に縛られて座っている、
先程みた
疑いを
間違い無い、もう一人のよく話しを返してくれた客人だった、
「
このまま
そうなっては理由も聞けなくなってしまいます」
私にはただの
人を
ましてや
威厳を持つ者で有ればそれは共通認識、
そうで有れば有る程に二人の行動がまるで理解できない、事これに至っては問い正さねばならない案件である_____。
「
むしろ問われる以前に
まずそちらから問わせて戴く」
目だけでなく、耳も疑いたくなってきた、
今この御仁は何とおっしゃった?
“
私はまだどちらにも名を名乗っていない、
ましてや初対面の筈だ、
「もしや、私の事を覚えていない?」
柿渋装束の御仁は問い返してきた、
「私は
楠家の
言われて青ざめる、弟の
兄の
私が
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