第43話 レイナside セオってどんなひと。

「レイナ・クラリス?」


「セオ!」


 セオが目を開けてくれた!


 レイナの名前を何で言ったかなんて気にせずに、セオが居てくれて嬉しくて、セオに抱きついた。


「は? どういうこと?」


「えっ? どうかしたの?」


 抱きついたら、ダメなのかな...。


「うー。だ、大丈夫?かな。」


「そうなの?良かった~。」


 セオは本当に大丈夫なのかな?


 顔色悪いけど...。


 まだ、体調悪いのかな?


「あのさ、ロイっている?」


「お兄さま?」


「うん!呼んできてくれない?」


「いいよー!」


 何でお兄さまを呼ぶのかなんて気にしなかった。


 外に出て、お兄さまの執事さんを探す。


「お兄さまの執事いる?」


「います。 ケント!」


「今、向かいます。」


「読んでくれてありがとう。」


 あいさつとお礼は大事だもんね。


 ちょっと待ったら、お兄さまの執事さんが来てくれた。


「何か用でしょうか。」


「お兄さま、呼んできて欲しいの!」


「かしこまりました。」



 数分待ったらお兄さまがやって来た。


「レイナ~!どうしたの?」


「あのね、セオが倒れてね。今、起きて、お兄さま呼んでって。」


「あ~。そんなことがあったのか。」


「うん。お兄さまいなくて怖かったんだよ?」


「そうなの?!ごめんね。」


 そう言いながら、お兄さまは抱きしめてくれた。


 あったかい。


 お兄さまはめったに ぎゅー ってしてくれない。


 だから、嬉しくなった。


「じゃあ、セオのところ行ってくるね。」


「うん!」


 そう言ってお兄さまはセオのいる部屋に入っていった。


『転生者か?』


 その声が誰のものなのかはわからなかった。


 私は、お兄さま呼んだし、セオも起きてくれて、疲れてきたから、寝ようかな。


 眠いな。


 そう思って、近くのメイドさん話しかけた。


「ねむいの。ねていい?」


「いいですよ。お昼寝の時間にぴったりだと思いますし、レイナ様は頑張りましたからね。」


「よかった。おへやにいこ?」


 ねむくて、しゃべる言葉がぽわぽわしてしまう。


「はい!抱っこしますか?」


「それだと、おかあさまにおこられるから、がんばってあるく。」


「わかりました。」


「ねえ、セオってどんなひとなの?」


 気になっていたから、今聞くことにした。


 前までは、怖そうな人だったのに、なんか変だった。


「レイナ様の王子様です。」


「おうじさま?」


「はい。レイナ様といっしょにいる人..ですかね。」


「そうなんだ。」


 セオは、いっしょにいる王子さま。


「じゃあ、レイナはおひめさま?」


「そうですよ。」


 へえ~。


 そんな風に話していたら、おへやに着いた。


「じゃあ、パジャマ着て寝るね。」


「はい。一時間くらいで起こしますね。おやすみなさいませ。」


「うん。おやすみ。」

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