スミレの花束
わたしたちの放課後は、唐突に始まった。
もともと、わたしと先輩二人が所属していた文芸部だったが、先輩たちはわたしが高二になると同時に受験勉強に勤しむようになり、そのまま夏には退部していった。
有弥、一人にしてごめんね。
先輩たちはそう言い残し、放課後はわたしだけになった。
一人しかいない部室は寂しかった。
それでもわたしは部に残った。
新入生が文芸部に入らなければ部として認めらない。
私は最初から新入生に期待なんてしていなかったから、文芸部は今年で終わりか、なんて漠然と考えていた。
「悠木有弥先輩ですよね、文芸部の。」
そんな中、わたしに入部届を出してきたたった一人の生徒。
それがきみだった。
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