最終話:数年からの警戒心
その事件から数年が経ちましたが、ジョンの遭遇した湖の化け物の話は、地元の伝説として広まっていきました。人々はその湖を「呪われた湖」と呼び、夕暮れ時になると近づかないように気をつけるようになりました。
一部の勇敢な者たちはジョンの警告を無視し、湖に近づく冒険を試みましたが、彼らの中には戻って来ることのない者も現れました。そのため、湖はますます恐れられる場所となり、人々は怪奇現象や不可解な失踪事件を湖のせいだと信じるようになりました。
ある夏の日、ジョンはかつての友人たちと集まり、昔話をすることになりました。彼らは湖の化け物の話題になり、ジョンが体験した恐ろしい出来事を改めて聞くことになりました。
ジョンは口々に、湖の化け物の怪奇な出現に遭遇したこと、そして自分が唯一助けられたことを話しました。友人たちは興味津々で耳を傾けていましたが、その中には疑問を抱く者もいました。
「本当に化け物がいるんだろうか?そんな不可思議な生き物が現実に存在するとは思えないよ」
友人の一人がそう言いましたが、ジョンは真剣な表情で答えました。
「自分でも最初は信じられませんでしたが、それが夢でも幻でもありません。湖の化け物は本当にいるんだと確信しています。」
その言葉に友人たちも沈黙し、何かが実際に起きていることを理解したようでした。
その晩、友人たちは湖の話題で盛り上がり、ジョンの経験を共有し合いながら夜が更けていきます。しかし、彼らが笑い転げている最中にも、窓の外からは不気味な風の音が聞こえ、蛙のような化け物の姿をした影が湖面に現れるという噂が広まっていました。
「ほら、あれは化け物だ!」
友人の一人が興奮気味に指差しました。ジョンは思わず身を乗り出し、窓の外を見つめます。すると、確かに湖の水面に不気味な波紋が広がっていきました。
「もしかしたら、あいつはまだここにいるのかもしれない…」とジョンが小さな声で呟きました。
友人たちは不安に満ちた表情でジョンを見つめましたが、誰もが湖の化け物の存在を信じることはできませんでした。しかし、突如湖面に顔を出した蛙のような姿をした化け物の目が、友人たちの中の一人を鋭く捉えたかのように思えた瞬間、彼らは全員が悲鳴を上げました。
その後、彼らの中には消息を絶った者が出ることはありませんでした。ジョンの友人たちはみんな湖に連れ去られてしまったのです。人々はますます呪われた湖を恐れ、その場所に近づくことを避けるようになりました。
ジョンは彼らの無念を晴らすため、湖の化け物に立ち向かう決意を固めました。彼は他の人々にも湖の危険性を知らせ、その存在を証明するために、立証するために試みることになりました。
それはまるで、勇者が恐るべき魔物と戦う伝説の物語のような展開でした。湖畔には依然として、闇に溶け込む蛙のような化け物が潜んでいるといわれています。そして、人々はその呪われた湖に対して畏怖と警戒心を抱き続けるのでした。
呪われた湖の化け物 O.K @kenken1111
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