呪われた湖の化け物

O.K

第1話:呪われた湖

夕暮れ時、美しい湖畔に佇む小さなキャビン。それは平和で静寂な時間が流れる場所であり、釣りが趣味の男性、ジョンはここで自然と一体となって心を落ち着かせるのが日課だった。ある日、ジョンは例に漏れず湖へと釣りに出かけた。


彼は気持ち良く湖に浮かぶボートに乗り込み、釣り竿を巧みに振りながら静かな時間を楽しんでいました。しかし、日も沈んで闇が迫る頃になると、彼の周りの空気が不穏なものと変わっていきました。


突然、湖面が不自然に揺れ動き、ジョンの釣り竿にも急な引きが走りました。彼は興奮しながらも、釣果が大物であることを期待しましたが、その瞬間、湖から大きな泡が湧き上がり、何かが水面から飛び出してきたのです。


それは蛙のような姿をした異形の生き物で、不気味な青白い光を放っていました。その眼差しは獰猛で、まるで人間の魂を奪い取るかのようでした。ジョンは恐怖に心臓を打ち震えながら、船を漕いで逃げようとしましたが、謎の化け物は彼を追いかけてきます。


船は湖の水面を走り、ジョンは必死に逃れようとしましたが、化け物は恐るべきスピードで近づいてきます。彼は何度も振り返りながら、ただならぬ存在に対抗しようとしましたが、その姿はまるで夜の闇に溶け込むかのようで、目で追いかけることすら困難でした。


「な、何者だ…おい、近寄るな!」


ジョンは叫び声を上げながら、小舟から魔物を振り払おうとしましたが、化け物は怯むことなく再び襲いかかってきます。そこにはまるで冷酷な意志を持ち、人間の恐怖心を楽しんでいるかのような感じがしました。


ジョンは絶望的な状況に立たされ、心臓は限界まで高鳴り、汗が額から滝のように流れ落ちました。彼はもう一度、最後の力を振り絞って湖岸に向けて叫びました。


「助けてくれ!誰か、助けてくれ!」


しかし、彼の叫び声は湖畔に届くことはありませんでした。彼は完全に孤立し、湖と化け物に取り囲まれてしまったのです。絶望の中、ジョンは自分がこの異形の魔物に食べられる運命にあると悟りました。


すると、突然化け物が静止し、不気味な笑みを浮かべながら近づいてきました。ジョンは身構えましたが、化け物は急に言葉を発しました。


「お前の魂を食らうのは面白くない。帰ってくれ。次はもっとおいしい餌を探しに行くからな。」


それが最後の言葉であり、蛙のような化け物は湖の水面に沈んでいきました。ジョンは恐ろしい出来事が夢だと思うしかなかったが、自分が助かったことを嬉しくもあり、不思議な気持ちに包まれていました。


その後、ジョンは決して忘れることのない経験として、湖畔での釣りを辞めました。彼はその後も人々に化け物の話を警告として語り継ぎ、この恐ろしい存在が他の誰かに襲い掛かることのないように願っています。


そして今でも、その湖は不気味な存在によって支配され、誰もがその恐怖から遠ざかっていると言われています。

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